職員室に戻ると私は大きなため息をついた
まるで私には亡霊が付きまとっているように感じたからだ
もう私とは関係が離れても良いはずなのに過去を追いかけ続ける
未来を見なければ人は成長しないのに。
私は人々ん未来を見てほしい。だからあれだけ強引に話を進めてきた
私のことを心配してくれる今の私にとって大切な人を救いたい

「どこかお疲れの表情をされていますね」

あまりに私は疲れていたのか後ろに水崎レイカ校長先生がいることに気づかなかった
驚いて私はすみませんと謝罪をした

「誰もが経験することです。波にもまれて生徒も教師も成長していくものですから」

「校長先生も経験があるということですか?」

私の言葉に水崎レイカ校長先生も同じ経験をしたからと話をしてくれた
教師を目指すものは誰だって、時には難しい課題になることも経験しなければならない
それを乗り越えていく事が求められている

「1つ質問をしても良いかしら?あなたとネルフ関係の生徒たち。どちらが狙われているの?」

私はその質問にどう答えるべきか考えた
返答次第で今後の状況に変化が生まれる可能性があるからだ
それに水崎レイカ校長先生にも立場というものがある
この高校のトップとして状況把握に務めることは当然のこと。
だがこちらの返答次第で校長先生に何処からか圧力がかかって私にまで影響出るかもしれない
それだけは事が複雑になるだけであることは分かっている
そんな道を選ぶわけにはいかないのだ。今の段階ではなおさらだ

「私はいろいろとあるみたいなので」

さらに校長先生もご存じですよねとも伝えた。

「あなたが初めは技術開発系の学位を取得しようとしていたことは高波教授からお聞きしています」

予想通りの返答が返ってきた。
裏で手を回しているのはあまり良い趣味とは言えないが。
今の私にとっては最良の判断材料になるかもしれない

「私は子供たちに平和をもたらすために戦場であっても教育を受ける権利があると考えたので」

だからこそ教育を受けることができることで少年兵などの悲劇な運命をたどる子供たちを減らそうとしている
私は彼女にありのままを伝えた

「夢は大きいですね」

「だから教師に進める道に歩く道を変えたのです」

私の言葉を聞いて水崎レイカ校長先生は応援しますと答えると校長室に戻った
とりあえず私は職員室で資料とレポートをまとめる作業を始めた

「本当に教師になるのは大変ですね」

私は思わずつぶやいてしまった。この街は平和である。
でも他の国では幼い子供たちが兵士として、もしくはもっと劣悪な環境で生活をしている
幼い子供を性的な意味でしか見えない者から見たら、
そんな幼い子供たちはお金を稼ぐための道具としてしか見えないのだろう