「あなた達は何も知らない。知ったところで無駄な事だけど」

私はもうすべてをさらけ出すことにした。
今も許されると思っている彼らを落とすことになろうとしてもだ
救いを求めているのだとしたらそろそろ良い時期なのかもしれないとも考えていた
殺されたとしても文句を言えない。運命から逃れることができない事を

「シンジ君は最後の審判を受けさせる前に執行猶予を与えた」

なのにあなた達はそれすらも無視して真実から目を背け続けている

「どういう意味ですか?」

「レイさん。あなたと渚カオル君はあの儀式のことを分かっているはず。知らないふりをするのは許されない」

「それは・・・・・・・」

「問われるべきはずの行為を行って彼を追い詰めた。シンジ君は必死になって守ろうとしたのに」

『僕』は守ろうとしたのかもしれない。
正義が実行されることを信じていたのだが、彼らは自らの権力拡大のために利用し続けた
何度も言うが彼らが行った行為が原因でサードインパクトが発生したのだ
なのにその罪の重さを理解していないことが私には何よりも腹立たしく感じていた
少しは自らを見つめ直してくれると期待していたのだが大違いである
それゆえに私は何としても許すつもりはない。
その時、私はある視線を感じた。私だけではない。レイさんもアスカさんも巻き込む根性があるようだ
このネルフのおひざ元である第三新東京市のエヴァパイロットのチルドレンである重要人物を巻き込んでの大騒動
ロクな結果にならないことを覚悟してでも実行したいのか
それともそれすらも覚悟ができている連中がいるのか
以前の私ならこの状況ならどうなっても良いのだけど子供たちを見捨てるわけにもいかない
私はとっさにカバンからグロック7を取り出す。
さらにカバンから小型の閃光弾と煙幕弾を開いている窓から外に放り投げた
外に2つのものが投げ捨てられると一気に爆発した
それとほぼ同時に銃弾が窓を貫通して外から室内に入ってきた
銃弾はアサルトライフルを使っているようでかなりの数になる
これではもう誰が止めるのかわからない。そもそもネルフの保安部員が何をしていたのか
子供たちを無防備にすることがどれほどリスクがあるのか理解していないバカな連中だ

「まったく誰のおかげでこんな目にあうのか知りたいわ!」

私はとにかく床に伏せる態勢をさせた。
レイさん達にも私が良いというまで伏せているようにと通達した
このままでは私だけでは難しい状況にある。さっさと護衛の保安部員を手配してほしい。
もっともあちらにまで妨害工作がされている可能性はある

「あっちがどれくらいの物量を持っているかが最大の課題ね」

こちらはグロック17が2丁に予備のマガジンが4つ。
弾を無駄遣いするわけにはいかない