ホテルの部屋に到着すると私はベッドに倒れた
トラブルが満載だったからだ。これ以上何もなければいいのだけど
世の中きれいごとだけで生活できるなんてありえない
ネルフとゼーレの2つの組織からかなりのアクションをしてきたことは事実だ

「本当に何を考えているのかしら?」

私は不幸に苛まれていることは確実である
よくもまぁここまで大きなトラブルになるとは想像していなかった
大学に入学したときには静かな生活ができると思っていたが
現実はそういうわけにはいかなかった。過去を捨てることはできない
だから前を向いて歩みだしてほしいのだけど、現実は簡単にはいかない

「誰がどこまで把握しているのか調べたいけど、下手にネルフの情報を調べたらスパイ扱いになるしね」

ネルフ側に知られるような手法は好ましくない
私の存在が危険視されたら何を仕掛けてくるか想像したくない
私だけなら何とかなるかもしれないけど、大切な親友にまで影響が出ることは十分にあり得る
親友であるルミナさんにまで迷惑をかけるわけにはいかない
『MAGI』にハッキングするにしても慎重に行う必要がある
いきなり攻撃を仕掛けたら自らは敵対組織の人間ですと宣伝しているようなものだ
私は別にネルフと敵対したいわけではない。ただ普通に大学生活を満喫したいのだ
その妨害としてネルフとゼーレが絡んできている

「何かいい方法でも思いつかないと」

私はカバンからH&KG36を取り出すと不具合がないか徹底的に確認を行った
いつでも発砲できるようにマガジンを装填して銃弾を薬室に1発送り込んだ
これでいついかなる時も対応できるはず。何事もなければの話ではあるが

「これじゃ戦闘兵と変わらないわね」

私がこんな重装備をすることは想像できていなかった
これではまるで戦闘に参加する兵士と変わらない

「とりあえず防弾チョッキは着用しておきましょう」

もしもの場合に備えては必要なことだ
もちろん頭を狙われたら足趾になるかもしれないけど
『神様の権限』でそんなことはどうでも対応できる
周りの人たちをごまかすのはかなり苦労することは確実ではあるが
すべてをカバーすることは難しい。どこかに落とし穴があることはわかっている
だから警戒し続けることは疲れがたまってしまうものだ

「ネルフに接触してから連日のトラブル続き。嫌な話ね」

私はそういうととりあえずベッドで眠ることにした
もちろんアサルトライフルであるH&KG36をすぐに手にできる位置においてからではあるが
生ぬるい対応をしていては何度も攻撃を受けるだろう。
やるからには徹底抗戦の構えで対応しなければならない