とりあえず女性刑事の事情聴取という名の関門は潜り抜けた
問題はこれからである。彼女が出ていくとすぐに加持さんが入ってきた

「あなたと会うのは嫌いなんですけど」

「それは辛いね。君との関係は良好にしておきたいのだけど」

加持さんの言葉に私は何をふざけたこと言っているのか。
そのことをぶつけてやりたかったが無理をすればネルフまで巻き込んで大騒動に、
それだけの問題ならまだしも大切な大学での友人にまで迷惑をかけることになる。
負けっぱなしでいるわけにはいかない。
仮に負けるとしても私の大切な友人にまで影響が出ないようにしたい

「あなたの顔を見るだけで怒りたいですよ。偽善者なのだから。ネルフは」

私は彼らの痛いところを責め立てると加持さんはそこは痛い指摘だねと
表情は少し苦笑いのような感じだった。でも私は迷惑であることをはっきり伝える
何度もトラブルが起きたら彼らとの『話し合い』という名の戦いをするかもしれない
そんなことになってほしくはないのだ

「ネルフは私のことをどう思っているのでしょうね?碇ゲンドウと碇ユイは私のことを殺人や自殺ほう助をしたと」

でもそれを立証するには証拠はない。むしろ逆だ
証拠などあるはずがない。仮にもし見つかった時はそれは偽物の証拠だ
その『偽りの証拠』で逮捕されたとしても私の記録を調べることはできない
元から『私』は『僕』であることを証明することは不可能。
逮捕するだけの証拠がない以上ネルフは何もしかけてくることはないだろう
問題があるなら『ゼーレの分派』や『ゼーレの残党』だけだ
彼らから私に少しでも疑念を持たれている。いつかは大きな攻撃を仕掛けてくることも想定できる
しばらくは大学寮ではないところで生活した方が良いかもしれない
今回のことであることがはっきりしているを理解しているからだ
ネルフもゼーレの残党にも気を付けながら大学寮で生活は難しい
同じようなことが起きる可能性は十分ある話で、大切な友人に危害を加えられることは避けたい
対応するには一時的にどこかで生活した方が良い。
私にとって大切な友人を守ることは当たり前なのだから

「ネルフが知りたいのは真実ではない。ネルフを正義とする今の世界秩序を乱す存在を消すために情報が知りたい」

「なかなか手厳しい意見だよ。こちらもあまり時間があるわけではないからね」

加持さんは本当の命令は私の監視と私から得られるあらゆる情報を引き出すことが任務であることはわかる
これだけトラブルが増加傾向にあると私がゼーレのことをどこまで知っているのか探りたい
そしてネルフの『真実』とゼーレの『真実』を知るなら情報をすべて吐かせようとしているのだろう
だが私も簡単に真実どころか協力してやるつもりなどは一切ない。
私は私なりに『報復』をするつもりで考え始めた