私とルミナさんが乗ったバスは無事に高校の前にあるバス停に到着した
まだ登校している生徒が少ない朝早くだ。まずは職員室で自己紹介をしなければならない
どんな先輩になる先生が待っているのかはっきり言ってドキドキだった。
高校の校門の前に立つと緊張してしまった
「大丈夫?カオリ」
「ルミナさん。心配しないでください。世の中、きっと何とかなるものですし」
私は大きく深呼吸をするとルミナさんと一緒に校門から中に入り職員室に向かった
職員室のドアをノックするとそこにはすでに多くに教師が出勤してきていた
「失礼します。第三新東京市立大学教育学部から来た水川カオリという者です」
私が最初に自己紹介をすると次にルミナさんが自己紹介をした
「初めまして。私は第三新東京市立第1高校の校長をしている水崎レイカといいます」
私たちを出迎えてくれた校長はかなり若い女性であった
「お噂はよく聞いています。水川カオリさん。あなた方が教わっている高波教授から事情はいろいろと聞いています」
私のことをよく知っている人のようだ。
それがどこの勢力に属しているかによって私の行動は変わってしまう
私がどういう意味ですかと聞こうとしたときルミナさんが先に話を切り出した
「どういう意味ですか?」
「我が校にいるネルフに属している生徒たちとあまり関わりたくないという事ですよね?」
私はその通りですと返事をする。
校長は私たちが配置されるクラスは彼らとはできるだけ接触がないところにしてくれるとのことだった
「ご迷惑をおかけしてすみません」
「あなたのような優秀な教育者の卵のためなら私たちが何とかカバーしてみせます」
「ありがとうございます」
私は少しは安堵した。できることならアスカやレイと関わりたくない
それに渚カヲルとも。
「我々も全力でサポートしますが」
「わかっています。100%というわけにはいかないという事は。できうる限りで良いのでよろしくお願いします」
私も校長である彼女のサポートがあってもすべてを切り離すことはできないことはわかっている
それでもできる限り切り離されれば問題ない。
私はルミナさんと一緒に教育実習を受けるクラスに担任教師と向かった
担当するクラスは高校2年B組だった。
「皆さんに紹介します。今日から教育実習で来られた水川カオリさんとルミナ・アカネです」
幸いなことにこのクラスにはネルフ関係者はいなかった
幸運に恵まれていたと言っても過言ではない
「皆さん、未熟者ですがしばらくの間よろしくお願いします」
私はそうあいさつするとルミナさんも同じように挨拶をした