私とルミナさんは割り当てられているデスクのイスに座るとレポートをまとめ始めた

「しょっぱなからネルフ関係者と接触なんて幸運には恵まれていないわね。カオリ」

「ルミナさんこそ。アピールしてみてはいかがでしょうか」

「私も決めたのよ。戦場の教師になる道をね。すべての子供たちに平和を」

ルミナさんの言葉を聞いて私は少し安堵した。
彼女は私の味方をしてくれている。今までも、そしてこれからも

「できる事なら彼らとは会いたくないけど同じ高校にいるなら接触することは増えますね」

「カオリ、わかっているなら極力私と離れないようにしましょう。お互いのためにも」

私はその言葉にとても嬉しかった。ある意味では同志ができたからだ
同じ志を持ってくれている大切な友達
かけがえのないものを私はずっと求めていたのかもしれない
だからこそ今はルミナさんと共に歩みたいと思ったのかもしれない
ある程度私たちはレポートをまとめ終わるとルミナさんと一緒に教育実習を受けるために職員室を出た
出た直後に会いたくない人物と会ってしまった

「少し良いですか?水川カオリさん」

「あなたは有名人の渚カオル君ですね。ごめんなさい。もう少ししたら授業に行かないといけないから」

私はそう言ってその場から逃れようとしたが、昼休みに少し時間を作ってくださいと問われた
どうしたものかと考えた結果私は仕方なく同意することにした

「少しだけなら良いですよ。でもお昼ごはんを屋上で食べるならであなただけならね」

「ありがとうございます」

彼はそう言うとクラスに戻っていった。ルミナさんは良いのと聞いてきた

「いつかは通らないといけない道だから」

私はルミナさんにそういうと一緒に教育実習のためのクラスに向かった
その後は何の問題もなく実習は続けられた
そしてついに昼休みの時間に来た私は職員室からお弁当代わりのサンドイッチをもって屋上に向かった
屋上のドアを開けるとすでに彼が待っていた

「待たせてごめんなさいね」

「いえ、僕も今ここに来たところですから」

どこまで本当なのか私には予想できていないし彼が何をしようとしているのか想像できなかった
私はサンドイッチの袋を開けると食べながら話を始めた

「それで何か用事でもあったのですか?ネルフのことならもう話したことはあの時にすべてなんだけど」

そう、ネルフ本部で尋問を受けた時に答えたのだから
これ以上喋るつもりは全くと言っていいほど何もなかった
結局のところ彼にも利用されただけなのだから
私はあの時に過ちを犯した。だがそれはすべて仕組まれていたことだ
ゼーレによって。だが神と等しい存在になった私は世界を元に戻した
あの赤い液体で人たちがいない世界よりも現実を見て生活する世界へと