私はリナさんと一緒にタクシーで大学に戻ると大学付属図書館に向かった
リナさんは第三新東京市立大学で客員教授をしている
ちなみに図書部の顧問でもある。だからこそリナさんは私とルミナさんにとっては親しい仲だ
図書部は図書館の館内に部室が設置されている。
リナさんと一緒に大学に戻るとリナさんと別れて私は図書館の図書部室に向かった
大学付属図書館には多くの本が所蔵されている。本は大切なものだから、適切に所蔵されている
図書館に到着すると私は館内にある小さな部屋のドアのかぎを開けた。そこが図書部の部室になっている
部室内には多くの本が置かれている。ちなみに私は図書委員会からブラックリストに登録されている
大量の本を借りて読んでいるからだ。そのためであるが、返却が遅れる事もあるので、
図書委員長からはよく携帯電話に催促の連絡がかかってくる
私が部室に入ると読みかけの本の読書を始めた
ここならだれにも邪魔されることなく読書の時間につぎ込むことができる
私はいつものイスに座ると読書に時間を割くことにした

「平和ね」

私にとっては平和で静かな時間だ。
読書に費やせるこの時間は私にとっては貴重で好きだ

『ブーブーブー』

マナーモードにしていた私の携帯電話が着信を告げていた

「誰なの?」

発信者は自分の事を知られたくないのか非通知になっていた

「誰なの?」

『・・・・・・・・・・・・・・・プープープー』

切れてしまった。まったく誰なのかわからないが気味が悪い
こういう電話の発信者を早めに正体を暴きたいところだが今は派手に動き回るわけにはいかない
私は仮にもネルフにマークされているはずだから
何か動きがあれば私をまた拘束してくるだろう

「とりあえず警察にストーカーの相談でもしようかしら」

私はそんなことをつぶやきながらも読書に専念する事にした

『トントン』

「はい」

『カオリさん。今、良いかしら?』

「リナさん、大丈夫です」

私は読書を邪魔されるのを嫌っている事をリナさんやルミナさんは知っているので、
ドアをノックしてからしか入ってこないのだ

「また増えているわね。カオリ、図書委員もやっているんだからちゃんと返却はしなさいよ」

部室に設置されている本棚に所蔵されている本を見てまるで呆れるかのように言ってきた
確かに自分でも活字中毒なのかもしれないが、本は貴重な書物
だからこそ書かれている物語を読むことが好きなのだ

「わかっているんですけど。それでわざわざ顧問が直々に来るなんて何か問題ですか?」

「顧問としてではなくあなたの保護者としてよ。本当のことを話してほしいの」

どうやらリナさんには何となくわかっているようだ。私が狙われているということが

「きっと私が狙いだと思います」

「狙われる心当たりは?」

「私はネルフにマークされていますから、裏の犯罪組織には警戒されているのかもしれません」

「今からでも実習先の変更を進言してみる?」

リナさんの言葉に私は大丈夫ですと答えた。

「リナさんから銃を借りていますから。自分の身は自分で守ります」

「言っておくけど私から銃を入手していることは秘密にしてよ。私にも立場があるからね」

リナさんの言うとおりだ。もしこの事実が漏洩したら大問題になる
リナさんは大学を追い出されることになるし私も犯罪に問われてしまう

「わかっていますよ。安心してください」

「それなら良いけど、ところで今度何か買ってほしい書籍があれば購入希望を図書委員会の会議に出してね」

リナさんはそう言うと部室を出ていった