朝の定例職員会議を終えると教育実習のためにクラスに向かって歩くことにした
今日の初っ端からついていないことにエヴァパイロットのいるクラスで英語の授業だ
ちなみにだが、神様である私には様々な言語を喋ることも書くこともできる。
いわゆる神様の特権というものがあるのだ。ずるをしていると言えばそこまでの話なのだが
とりあえずは子供たちに戦場ではなく平和な暮らしができる事を願っている
私とルミナさんはクラスに入ると教室の一番後ろに立ち教員免許を持っている教師の指導を観察していた
必要なところはメモを取り、今後に生かしていく。
それが今できる私たちの勉強であることには間違いない
1時間目の授業が終わると私たちは職員室に戻ることにした
だがそうは簡単にいくことはなかった
碇レイが話しかけてきたのだ。

「水川カオリさん。今日のお昼休み、よかったら一緒にご飯を食べませんか?」

なんて嫌な申し出だ。お断りをすることにした。

「ごめんなさいね。私はルミナさんと一緒にご飯を食べたいから」

「よかったら、あのルミナさんという方も一緒に食べませんか?」

「本当に申し訳ないんだけど、私はレポートを作らないといけないからあんまりお昼ご飯に時間を割けないの」

私はそう言うとルミナさんと一緒に次の教育実習のクラスに向かうことにした
その時だ、山側から鏡に光が反射したかのような光を感じた。
私はレイさんを抱きかかえる形でとっさに守ろうとした
次の瞬間、私の肩に銃弾がかすめた。少しだが血が飛んだ

「カオリ!」

ルミナさんはすぐに窓を閉めるとクラスにいた生徒に伏せるように大声で叫んだ

「みんな!伏せて!」

銃弾はさらにもう2発飛んできた。
ルミナさんが伏せるように言っていたため、これ以上の負傷者は出なかった

「だ、大丈夫ですか!?」

レイさんは私が肩から出血している事に困惑していた

「弾がかすっただけよ。大丈夫よ」

「カオリ!すぐに救急車を呼ぶわ」

ルミナさんは携帯電話で119番通報した
状況を話して救急車を手配。さらに警察にも連絡して安全確保を求めた
私は思わず足首に装備しているリボルバーに手を伸ばそうとしたが今この状況下では危険すぎると思った
さらに厄介な事にこのまま救急車に乗せられたら銃を隠す暇がない
私はとりあえずルミナさんの肩を借りて保健室に向かうことにした

「カオリ、本当に大丈夫なの?これで2日連続よ」

「ネルフに勧誘されたせいなのかもしれないわね。ところで1つお願いがあるんだけど」

「なにかしら?」

私は周囲の視線から隠れたところで足首のホルスターを外して銃も預けた

「か、カオリ!これって」

「秘密です。狙われている事は知っていて身を守るために持っているとだけ。警察には見せられないから」

「何とか隠してみるわ」

ルミナさんはこの場で私が銃を持っている事を聞くことはなかった
それはそれで幸運だったのかもしれない。