その後の授業は平和に進んで放課後を迎える事になった
私は図書室に向かうことにした。約束なのだから。それに読書は好きだし
多くの本が所蔵されている図書室は好きな部屋である。
少し足取りが軽くなっている事を感じながら
図書室の前に到着するとドアをノックした

「水川カオリです。失礼します」

私がそう言って図書室に入室すると図書委員が本の整理をしていた
図書委員のメンバーを見て私は今日は本当に幸運に恵まれていない日だと思った
碇レイさんが図書委員の1人だったからだ

「碇レイさんも図書委員なんですね」

似合っていると言えばそうかもしれないけど

「私は読書が好きなので」

「そうですか」

私はとりあえず冷静に対応する事にした。
今混乱を起こしていては今後の教育実習に対応できるわけがない
嫌なものでも我慢する。子供でも理解している分かるなのだから

「カオリさん。来てくれて感謝するわ」

私をここに来ることを誘ってくれた先生がそう言った
彼女は図書部と図書委員会の顧問を兼任しているとのことだ

「気にしないでください。読書は好きなので。それで蔵書の整理を手伝ったらいいのですか?」

「ええ、生徒は本棚に戻す作業をしてくれるので。私達は蔵書のリストと照合作業をするの」

協力してくれるかしらと聞いてきた。私は問題ありませんというと作業を始める事にした
高校の図書室は大学の図書館と違って本は明らかに少ない。これくらいの数なら何とかなると私は思った

「いろいろとあるんですね」

私は蔵書のリストを見て声に出した。いろいろなジャンルの本が蔵書されていた
高校の勉強に使う本から現代作家の本までいろいろだ
いろいろとそろっている事に私は驚きながらも、蔵書の台帳と照らし合わせて照合していった

「高校の図書室にしてはいろいろなジャンルの本が多いですね。それに広いスペースが確保されていますし」

「この高校にはいろいろと予算がほかの高校に比べて豊富にあるから」

理由は言うまでもない。エヴァパイロットが通っている高校だから
おそらくだけど、それが理由だろう。レイさんが図書委員だから配慮がされているのだろう

「カオリさんは図書委員会とか図書部に興味があるんですか?」

碇レイさんが質問してきた

「私は大学で図書部に在籍しているから、それに司書の資格取得も頑張っているの」

だから本を読んだり整理をしたりするのは好きよと答えた
まぁ図書委員会に所属していても、本の返却が遅れてしまう事もかなりある
そのため図書委員会のブラックリストに登録されている。読書中毒として
大学の学費もあるのであまり本ばかりにお金をかけるわけにはいかない

「大学の図書館によく行くんですね」

「ええ、本は知識の泉だから。覚えておいて損はないのよ」

私は本の整理整頓作業に参加して私にできる事を片付けていった