大学図書館に本を返却を終えると私は寮にまた戻った
自分の部屋に到着するとため息をついた。

「疲れたわね」

私は思わずそんな愚痴をこぼしてしまった
いろいろと苦労が多い事だが。私はこの道を歩み続けるしかないのだ
何としても真実を隠蔽して気づかれないようにこのまま戦場で子供が子供らしく、
勉強を受ける事ができない世界をどうにかしたいと思っている
子供は数多くの希望や夢を持っている。将来を選ぶのは自分なのだが手助けができればいいと考えていた
その夢や希望を絶望というなの障害物から避けさせて幸せな未来に導けたらと良いと私は思っている
話は変わるが私の部屋にはたくさんの本棚があり、多くの本が所蔵されている
もちろん自費で購入したものだ。お金のかかる趣味だとよく同期生に言われてしまう
確かにその通りだ。本はお金がかかるしかさばってしまう
本棚に収まりきらない本もあり、それらは本棚の前に積み上げられている
ジャンルは古典から現代文まで様々だが。本を読めば知識が増える
知識は裏切ることをしない。
私はいつも持ち歩いているグロック17と足首に装備しているリボルバーの清掃と整備を行った
それを終えるとベッドに腰かけて寝る前の読書を始めた

「平和ね」

この時間になると大学寮では多くの学生が寮に戻っているため多少騒ぎが起きる事もあるが
大半はもう眠りにつくか勉学に励んでいる
私は教育実習で学んだことについてレポートの作成を始めた
それにしても状況がここのところ悪い方に転がり落ちている事は間違いない
幸運に恵まれていないと言えばそこまでの話なのだが
でもここまで好運から見放されているとは最悪といっても良い

「まったく困ったものね」

『ピーピーピー』

わたしの携帯電話が着信を告げていた。相手は知られたくないようで非通知だった

「水川カオリです」

『急なお電話とこんな時間にすみません。渚カオルです』

「有名人のあなたが何の用件なのでしょうか?」

よりにもよって最悪の相手だ。
まさか彼から接触してくるとは。どうやって電話番号を知ったかは察しがついていた
ネルフの力を利用したという事はすぐに予想できた

『これから会う事は出来ますか?』

「もう遅い時間なのに、保護者が許可してくれているのかしら?」

『僕は自由な身なので。第三新東京市が一望できる展望台で会えませんか?』

これ以上余計に引き延ばすといろいろとまずいと私は考えた
分かったわというと待ち合わせ時間を決める。
私は通話を終えると着替えて寮の近くでタクシーに乗り込み展望台に向かった
ちなみに念のためだがクラッシュキッドを持っていくことにした
グロック17が入っているリュックを持って。タクシーなので展望台まではそれほど時間はかからなかった
到着すると私は周囲の気配を感じた。
やっぱりというべきか渚カオルの警護をしている者と思われる人物の気配を感じた