「サードインパクトで神になった碇シンジ君は世界を守ろうとしたのにネルフは自分の都合の良いように書き換えた」

「それは」

「碇レイさん。いえ綾波レイさん。咎人であることを自覚するべき。自分では正義の味方だと思っているようだけど」

そう、私にとってネルフもゼーレも咎人の集まりでしかない
子供のころから『僕』を利用する事しか考えていないのだから
碇ゲンドウは何もかもが自分の思い通りになると思っている傲慢な人間だ
自分の計画遂行のために様々なものを踏み台にしてきた
特に赤木ナオコにむけてワザと自殺するように仕向けた
これでは殺人をしたのと変わらない。おまけに1人目の綾波レイも事実上殺害した
零号機にコアにするという形をとってだが
だからこそ許せないのだ。絶対に

「なら碇君はどうして私たちを助けたんですか?」

「彼は神様として公平にしただけ。まさかネルフが正義の味方だと主張するとは思わなかったでしょうね」

「それは、でも」

「正義の味方だと思っているなら、そんなバカな考えは捨てる事ね。私は彼の遺志を継ぐ義務があるから」

「どうするつもりですか?」

「私は彼が残した遺言を果たすことも考えるわ。ネルフの真実を明らかにするだけ。どれだけ汚い組織だってことをね」

私は公平な立場で裁くだけだ。
ネルフがゼーレの下部組織であったことを明らかにして正義を果たす
彼らがいない世界を望むこともできる。私には大切な友人がいる。だからこそ戦うのだ。
ネルフやゼーレによって閉ざされてしまうかもしれない世界のために
人々に未来を見せてあげたい。明るい未来を

「碇君は本当に神様になったんですか?」

「真実がどうなのかは深く追求はしなかったわ。シンジ君は苦悩な表情を浮かべていたから」

だけど、後悔の気持ちはたくさんあったと碇レイさんに伝えた
確かにその通りだ。『僕』の中には後悔の気持ちはたくさんあった

「リリスから生まれた碇レイさん。もうこれ以上、あの儀式について深入りしないほうが良いわ」

私は真相を知れば多くの人たちの運命が変わってしまう事になると警告した
これは事実だ。サードインパクトでの儀式の事を知れば不幸になる人間は多い
ネルフだけで済めばまだ良いが、ゼーレの構成員にも影響が出る
私に彼らが接触してきたのだから、今後どうなるかはわからない

「私はいろいろと知りすぎているから狙われている。ネルフにもゼーレにも。でもねこれだけは断言するわ」

私はどちらの組織にも加担するつもりはないと彼女に断言した
ネルフに協力すればゼーレは敵。ゼーレに協力すればネルフは敵
なら私は中立的な立場でいる事だけよと伝える

「もう暗い話はやめましょう。血生臭い話なんてあなた達、高校生が関わるものじゃないわ」

「大学生のあなたも関わるべきではないと思うのですが」

「お互い様ね」

話はもう終わりと私は打ち切るとルミナさんがいるベンチのところに戻った