「自己紹介ぐらいしたらどうですか?」

私の言葉に加持さんはそうだねと言うと話を始めた

「俺はネルフ本部保安諜報部の加持リョウジだけど。きみはいろいろと知っているようだ。ゼーレの事もね」

加持さんは話を続けた。ネルフは新たなチルドレンを探すために様々なことを検査項目に入れて検査してきた
今まではエヴァのコアにチルドレンと愛情という意味での感情のつながりがある両親をコアにする必要があった
ところがだ。発見された新たな手法を導入すればそんな犠牲が必要なくなる。
私は犠牲者を少なくするためにネルフが公表した情報をもとに私はある論文をまとめた。
かつてのような無茶をしなくても良いという。そんな嫌な犠牲をすることをやめて新たな方法を私は提唱した
その結果そんな命の犠牲を払う必要がないことが分かった。
論文のきっかけになったのが私がかなり真剣になって考えた親と子供の関係論だ
プログラミングで疑似的なシンクロを試すという新しい方法を使う

「私は水川カオリ。住所は大学の学生寮。言っておくけど、あなた達に協力してやる気はないわ」

「僕たちネルフは正義の味方なのに嫌われているみたいだね」

「ゼーレの犬だったくせに!」

その時私はやばいことをしゃべったとすぐに理解した。うまく乗せられたのだ

「どうやらそのあたりについても聞く必要があるようだね」

どこで知ったのかなと加持さんは優しく聞いてきたが

「知りたいなら拷問すれば。ぼこぼこにして殴ってみれば。あなたには理解できない。ネルフもゼーレも同じ組織なことは変わらない」

もう少しで全部喋りそうだった。私はもう喋らないことを決めた。どうせ調べられないことはわかっている
私は表向きはセカンドインパクトで死亡した扱いになっている。それにサードインパクトで記録が一部はわからなくなっている

「あなたに質問があるのだけど、良いかしら?」

「勝手にすれば。私は何も答えるつもりはないわ」

碇ユイ、私を誕生させたのに自分勝手な理論を実証するためにバカな計画に加担した
諸悪の根源だと言っても過言ではない

「碇シンジを知っていますか?」

私はここであるカードを出すことにしてみた。その反応で答えを選ぼうというのだ

「ええ、知っていますよ。私が見届けたんですから。彼が死ぬところを」

私の言葉に碇ユイは明らかに動揺していた。
まぁ当然と言えば当然だろうが。あとはどんな反応をしてくるか見ものだ

「シンジは死んだの?」

「ええ、彼からある言葉を預かってきています。犠牲を払ったのは自分だけだと。彼はそう言い残して自殺しました」

遺灰は海に散骨しましたと言ってやった。あとはどういう反応が出るか楽しみだ

「うそよね。あなたがそれを証明できるはずが・・・・」

私は彼女にスカートのポケットに私が彼と会ったことがあることを示す証拠があると言った
それは葛城ミサトが最後に渡してくれたあのアクセサリーだ。
保険のために持っていたのだ。

「これは」

「血痕を調べるとわかりますよ。葛城ミサトさんという方のDNAと一致するはずですから」

私はこれを切り札にして碇シンジは死亡したものとすることを考えていた