バスが第三新東京市立大学の前のバス停に到着すると私は運賃を払ってバスから下車した
あとは大学付属図書館内にある図書部の部室でゆっくりと過ごす
ネルフに邪魔されるのはうんざりしている。彼らだけではなくゼーレにも妨害されるのは嫌だ
私は私の人生を歩んでいく。何人にも妨げられることのない生き方
それを望んでいくのだ。あの時とは違うのだ。そんな事を考えながら大学付属図書館に到着した
図書館の中はいつも通り静かである。そんな静かな図書館の中に図書部の部室がある
部室の鍵は私とルミナさんも持っている
私は部室に入る前に何冊か。今日、部室で読んでいく本を選んだ
それを持って図書館の1階にある総合カウンターで借りるために手続きをした
手続きが終わった後、本を持って図書部の部室に入った
一応ドアをノックしたが何も反応はない。ルミナさんは来ていないようだ
ドアのかぎを開けると部室に入り、テーブルに借りてきた本を置いた
パイプ椅子に座ると1冊を手に取ると読み始めた
そこからは静かな時間である。誰にも邪魔されない本当に静かな読書タイム

「平和な時間ね」

私は読書を続けていると突然、ドアがノックされた

『カオリ。戻っている?』

ルミナさんの声だった。私は大丈夫ですよと言うと静かにドアを開けて部室に入ってきた

「やっぱりここにいたわね」

「ここが静かで落ち着くから。ところでルミナさんはどうかしたんですか?」

「私も欲しい本があるから図書委員であるカオリに手伝ってもらおうと思ってね」

つまりだ。図書委員である私の立場を利用しようという事だ
これが初めてではないという事はよく知っている
他の友達にも頼まれたことが何度かある。高いためなかなか手が出ない学術誌などだ

「高いんですか?」

「当たりよ」

そうでなければ自分で買っているはずだ。私はできるだけ頑張ってみますと答えた
その言葉を聞いてルミナさんはそのリストを私に渡してきた
全部で4冊。確かに高い本だった

「わかりました。図書委員会の会議で提案はしてみますけど期待しないでくださいね」

「でもカオリはいつも頑張ってくれるから期待しているわ」

あんまり期待されても困るのだけど。まぁ大切な友達のためなのだからできるだけ頑張ってみる
私は彼女からリストを受け取るとそれを購入希望の本のリストに記入していった
この本が購入予定リストに通るかどうかについては私にもわからない
大学図書委員会で審議がされてからさらに絞り込まれて購入する本が決定されるからだ
いくら私が神様だからといっても公平性を重要にしているのだから『インチキ』をするわけにはいかない
あとは委員会の審議に任せるしかないのだ。私は必要項目を記入するととりあえず寮に戻る事にした
寮の自室で勉強もしておきたいし、レポートをまとめなければならないからだ