その後は無事に何とか切り抜けてアスカの自宅があるマンションに到着した
バイクから降りるとヘルメットを返してもらう

「アスカさん。今後は気を付けないと死にますよ」

マンションの前に到着するとアスカの母親である惣流キョウコさんがいた

「アスカ!」

彼女はアスカの頬を叩いた。まぁ当たり前と言ったところだ
自分から命を犠牲にするところだったのだから母親としては娘を叱るのは当然のことだ

「カオリさんですね?アスカを守ってくれて本当にありがとうございます」

「こんなことを言うのは失礼ですけど、皆さんはご自分の価値についてもっと理解する事です」

私はそう言うと大学の寮に戻ろうとした。
すると碇ユイさんが出てきた。彼女は良かったら少しコーヒーでもどうですかと

「こんな時間ですのでもう帰ります。寮でゆっくりしたいので」

それに部屋に行ったらいろいろと追及されるのではないかと私は恐れていたのかもしれない
今更なのだがもう関わりたくないと思っていたからでもという考えもあった

「そうですか」

「では失礼します」

私はヘルメットを装着するとバイクにまたがり、寮に戻っていった
寮に戻るともう深夜という時間でもあった
駐輪場にバイクを置くと私は寮の自分の部屋に戻った

「疲れたわ」

私はベッドに横になると声に出してしまった
だが本音であることは間違いない。ただのドライブのはずが余計なものまでセットで来たのだから
もう2度と碇ユイさんとは、線が交わるはずがなかったのに今回は想定外だ
できる事なら会いたくなかったのだが。

『ピーピーピー』

発信者はルミナさんからだった。珍しい事もあるものだ
いつもなら同じ寮に住んでいるのだから訪問してくることがほとんどなのに
電話でコールとは

「はい。水川カオリです」

『カオリ?悪いんだけど私の部屋に来てくれる?預けていたカバンを持ってきてくれると助かるんだけど』

私がルミナさんからカバンを預かっているはずがない。
それに電話の声はどこか少し緊張したように感じられた
すぐに何かトラブルがあると思い私はわかりましたと返事をした
足首にリボルバーを装備。さらにグロック17をカバンに隠して持っていった
ちなみにいつでも取り出せるようにグロック17を握っていた
私は完全武装の状況でルミナさんの部屋に向かった
ルミナさんの部屋は同じフロアにあるためすぐに到着した

「ルミナさん。カオリです」

『入ってきて。鍵は開いているから』

確実にどこか声が緊張している。おそらくだが脅迫されて私を呼び出すように命令されているのだろう
狙いは私であることはすぐにわかった。それにしても大切な友人を巻き込むなんて
どんな目にあわしてやろうかと、いろいろと攻撃方法を考えた
私はカバンからグロック17を抜くといつでも発砲できる態勢でドアを開けた
開けたというには少し問題があるだろう。正確には蹴り破ってやった
人間というのは突然の事には少し対応が遅れるものだからだ
ドアを蹴り破りルミナさんの部屋に入ると予想通りルミナさんに2人の男性が銃口を向けていた。
私は瞬時にグロック17を抜くと銃弾をプレゼントしてやった
相手は突然の事に驚き反応できず、私はルミナさんを無事に助け出すことができた