1時間ほどかけて意見書の区分を終えると、私はその書類を持って図書委員会室に持っていった
図書委員長執務机に置いておくと返却されている本を元の棚に戻す作業を始めた
第三新東京市立大学の学生が頻繁に利用する図書館なのだから、
1日で返却される本の数はかなりの量になっている
それらを元の棚に戻すのは大変な作業だけど私はこういう作業が好きだ
時には思わぬ発見ができて面白そうな本を見つける事ができるから
ちなみにこの図書館は4階建てとなっている。
利用者は大学生だけでなく、この大学の教授などの先生たちも利用する事はいつもの事だ

「本当に多いわね」

台車に返却されていた本を積み込む。図書館にはエレベーターもあるので、
1階から順番に各階のフロアの本棚に書籍を戻していった
まだ早朝なので静かな図書館だ。利用者がいる事の方が珍しい
そのため静かな時間だ。今この図書館にいるのは私と総合カウンターの事務員の人だけだ
とりあえず私は順番に返却されてきた本を本棚に戻すと1時間ほどかかっていた
これでも今日は返却されている本の数は少ない方だ
だって機能は土曜日だった。大学の授業はお休みだ。サークル活動や研究活動は別だが
そのため返却に来る学生は少ない。ちなみにこの大学付属図書館の貸し出し日数は最長でも1週間
延長したい場合は申請をすれば、さらに1週間延長する事ができる仕組みになっている
返却された本を本棚に戻す作業を終えると私は総合カウンターにいる女性事務員さんのお仕事を手伝う事にした
事務員さんは司書の資格を持っているので勉強にもなる。
私はどうしても司書の資格が欲しいのだ。本に囲まれた仕事が大好きだから

「手伝います」

「良いの?勉強とかあると思うけど」

「レポートなどはもう作成できているので。それに図書館の仕事は好きなので」

「だったら、本の貸し出し総数の計算をお願いできるかしら」

どの分野の本がどれくらい貸し出されているかまとめてくれたらいいのでという仕事だ
私はわかりましたと言うとパソコンを使って貸し出されている本の分野ごとに整理。
それを統計データにまとめる事にした。
いろいろなデータをまとめなければいけないので複雑ではあるがこれも勉強と思えば苦労とは感じない
良い勉強であると考える事ができた

「カオリさん。追加でこのデータも集計をしてもらえる?」

事務員さんは数枚の書類を渡してきた。私は別に問題ないですよと言って書類を受け取った
それらのデータを追加でまとめていく。作業を終えるとプリントアウト。
さらにメモリーカードに保存して管理日誌に添付した

「作業が終わりました」

私は事務員さんに伝えるとさすがはカオリさんねと褒めてくれた
彼女とは大学入学した後毎日のように図書館に通っていたので親しい仲だ
それに図書委員会の委員でもあるのでいろいろと作業を手伝ったりしている