ある程度購入希望書籍のリストをまとめると私は教育実習先の高校に行くことにした
今日は高校の図書部はお休みなのだが、私は高校全体を見たいと思っていた
教育実習で通っている時は、そんなに時間が取れないので日曜日しかチャンスがない
私は一応足首にリボルバーを装備して、寮の自室を出発するとすぐ近くのバス停に向かった
さすがに休みだからと言ってバイクで行くわけにはいかない
市バスを使っていくべきであることは当然だ。バス停で5分ほど待っているとバスが到着した
到着したバスに乗り込むと今日は休みという事もあったため、車内は閑散としていた

「日曜日は暇ね」

のんびりとした風景をバスの車窓から眺めていた
そして高校の近くのバス停に到着すると私は運賃を支払って降車した
まだ暑い日差しが降り注ぐ中、私は高校に向かって歩いていった
部活動は今日もしている。図書部ももちろん活動している
活動の内容の中には図書委員会の手伝いも含まれている
とりあえず職員室に向かった。私は職員室のドアをノックして入った

「失礼します」

「水川カオリさん。どうかされたんですか?」

「碇レイさん。あなたこそどうかしたんですか?」

職員室には碇レイさんやアスカさん、そして渚カオル君がいた
私はレイさんだけが図書部の部員だと思っていたのですが、
アスカさんやカオル君もそうだったようです

「図書室の本を読ませてもらおうと思って。良いかしら?」

すると3人も今から図書室に行くところだったと話を合わせるかのように発言した
思わず後悔したが、今は仕方がない。私達4人は図書室に向かった

「カオリさんは大学で図書委員なんですよね?」

渚カオル君が質問してきた。
まぁ暇を見つけては常に入り浸っているって感じねと答えた

「カオリさんは本が好きなんですね」

今度はアスカさんが話しかけてきた。
これでは衆人環視の状況である。できる事ならこういう状況は避けたい
高校の中では簡単に切り抜ける事は難しい。諦めるしかないのだ
いろいろと話をしていると図書室に到着した
私は図書室の本棚から何冊か書籍を選ぶと椅子に座って静かに読書を始めた
レイさんやアスカ、渚カオル君も同じように読書を始めた
嫌な時間であるが話しかけてこないなら無視をすればいいだけの話である
とりあえずは読書に専念した。なんとなくであるが碇レイさんを見て、私はある感情を感じた
まるでお母さんのように見えた。でもそれは『碇ユイ』さんのことではない
海岸の町で私の事を拾ってくれたお母さんが私が眠れない時に子守唄を歌ってくれた時の、
暖かい空気を感じたのだ。私は海岸の町の家で迎えられた初めの頃はなかなか眠れなかった
お母さんは心配してくれて夜になったら必ず私の部屋に来て確認してくれた
眠れないとお母さんにこぼすと子守唄を歌ってくれた。私が眠るまでそばにずっといてくれた
だから大好きなのだ。孤独で一人ぼっちの私を保護してくれた両親を