お昼からは問題なく教育実習を受ける事ができて、放課後を迎える事になった

「カオリ、今日はどうするの?」

「今日は大学の図書委員会で会議があるの。今度の書籍購入についての協議があるから」

ルミナさんは寮に戻ってレポートをまとめないといけないとのことだ
とりあえず一緒に帰る事にした。

「それでは失礼します」

私達はデスクとその周辺を清掃にすると帰宅する事にした
それにしても、次は何が出てくるかわからないと思っていた。
あの墓標を知ってネルフ上層部が何か行動することは想像できていた
何も行動しないほうがありえないのだから

「本当にカオリは苦労しているわね」

「ルミナさん。私は覚悟を決めたし、私1人だけでも歩みを止めることなく突き進むんですよ」

「心配しないで。カオリの進むところならどこまでもついていくわよ」

「優しいんですね」

「私達は一蓮托生のコンビでしょ。どんな結果になろうと共に歩みを続ける。そうでしょ?」

私達はそんなことを話しながら高校の前に設置されているバス停でバスを待った
それにしてもこの急激な変化には本当に疲れたものだ
私は碇シンジではないのだ。『僕』を証明することなど不可能だ
バス停に到着した市バスに乗り込むと大学の寮に向かっていった
平和だなと私は感じながらバスから見える車窓をのんびりと眺めていた
下車するバス停に到着すると私とルミナさんは降りるとルミナさんは寮へ
私は大学付属図書館にある会議室に向かった
今日は平和な日々になると思っていると私の携帯電話が着信を告げていた
発信者は高波教授からだった

「高波教授。珍しいですね。お電話をしてくるなんて」

『実はどうしても君に面会したいという人が来ていてね。一応君のこの街での保護者だから連絡をしたんだけど』

「誰ですか?」

『ネルフ本部技術部の碇ユイさんという方なんだけど、面会に応じてもらえないかな』

私は大きなため息をついた。外堀から埋めてくるとは思っていたけど、いきなりとは
だが教授の立場もあると考えてどこに向かえばいいのか質問した
教授は自分の執務室に来てほしいと答えた

「わかりました。今から向かいます」

どうしてこうもトラブルが来るのかと思いながらも、
私は図書委員会の委員長に今日の会議の出席は難しいと電話で伝える
そして大学校舎内の教授の部屋に向かった
教授の執務室の前に着くと私は1度深呼吸してからドアをノックした

「水川カオリです。高波教授。よろしいですか?」

すると教授がドアを開けてくれた。

「君の事だから断ると思ったんだけど、来てくれて助かるよ」

「教授には迷惑はかけれませんので」

教授にそう伝えると私を執務室内に招き入れた
応接セットのソファには碇ユイさんが座っていた

「どうしてネルフは彼の事を安らかに眠らせておかないのか私には理解できません」

「シンジの墓標を訪ねたわ。あなた、どうして最初に」

「何度も言う事ですが。彼は自分が利用されることを最も恐れた。自分勝手に正義の味方を名乗るあなた達にね」