私は蒼崎先生と一緒に学校内の案内を一通り終えると3年B組のクラスに向かった

「蒼崎先生。私のことは他の生徒の方に話を通っているのですか?」

「転校生が新年になってくることが連絡されているよ。最初は3年A組に入れるようにと言われたけどね」

生徒の人数調整のため難しいと伝えるとネルフ側は黙ったよとのことだ
それはどう取ればいいのか私にはわからない。蒼崎先生はネルフ寄りの立場なのか
口に出して質問するわけにはいかない
このまま今は彼の手の内をゆっくりと探ることが求められることは間違いない
もし蒼崎先生がネルフと関係が深いとなると嫌な道を歩むことになるかもしれない
私にとって敵対する組織はネルフだけではない
ゼーレの関係者だ。私は公平にしたので差別をすることはしなかった
だからこそゼーレの幹部も生き残っている
しかしそんな彼らのことを悪としてネルフが追いかけている
元は同じ組織なのに。ゼーレもネルフも同じ方向で話を進めていた
上層部の思惑は少し共同路線とは違っていたが大本は最初は同じであった
今のネルフは正義の味方のふりをしている。
かつての『僕』が知っていた頃の『ネルフ』は思惑が入り乱れた腐敗した組織だ
今も一部では穢れがある部署が存在する
その部署から『私』に手紙が届いていた
嫌な話だが、確実に私を狙ってくることは十分考えられる
何を仕掛けてくるかを慎重に見極めていかないとこの街で平穏に暮らすことはできないだろう

「いろいろとご迷惑をおかけしてすみません。私はネルフとはかかわりを持つつもりはないので」

私は広い空を自由に飛ぶために生活していると蒼崎先生に話した
今さら関係を回復するつもりなど、『僕』も『私』もあるわけではない
私にとって最も大切なことはのんびりとした学校生活を過ごすことである
誰からも干渉されるのは私は好んでいない

「ここが3年B組だよ。君の席は最後方の窓側の席になっているから」

「景色が良い環境ですから気にしていませんよ」

「それなら問題はないみたいだね」

生徒が登校してきたら朝にこの教室で朝礼をしてから体育館で新学期のあいさつがあるからとのことだ
それもかつての『僕』の時の記憶で覚えている
だからなにも警戒していないがネルフ側が手紙だけで攻撃を終えることはない
必ず『彼ら』を利用して『僕』と『私』に接触してくるだろう
そのあたりが恐ろしいところであることは間違いない
どんな方法で私に接触してくるかわからないからだ
人の感情というのはコントロールが効くようなものではない
時にはとんでもないところまで暴走することもあり得ることだから
そんなリスクがあるのを承知の上でこの街に来たのはネルフがどのように動くかを『監視』するためである