もう少しであの海岸の町に到着する
私のバイクは快調に、エンジン音をルンルンとならして走っていた
整備が行き届いている証だった。バイクショップに預けておいてよかったと思っていた
到着はちょうどお昼ごろになるだろう。ようやくきちんと会うことができる
そして本当に話し合いをしたい。私はそう思っていた。レイがどう思っているかはわからないけど
同じことを考えているだろう

「もう少しであの町につくわ」

「ネルフや警察には気づかれなかったわね」

その時後ろからパトカーがサイレンを鳴らして近づいてきた

『前を走行中のバイク。速やかに停止しなさい』

「こんな時に」

私は揉めるわけにはいかないので素直に指示に従った。そしてバイクを路肩に停めて降りるとパトカーからあの女が降りてきた

「どういうつもり?」

レイがあなたはと言った。知っているようだ。私は詳しくは知らないが監察局のエースといううわさは聞いていた

「あなた、いつから警察になったのかしら」

「それは今は関係ないでしょ。ここはあなた達が居ていい場所じゃないわ。すぐに第三新東京市に帰りなさい」

私はお断りよと言うとあの女は私達に銃を向けてきた。そしてこう言った
命を懸けるだけの度胸があるのかしらと。私達の覚悟を確かめるような口調だったため私も答えてやった

「もちろんよ。そのためにいろいろと犠牲にしてきたんだから」

「そう。でもここから先は通行止よ。帰りなさい」

どうしても私達をあの町に行かせたくないようだ。でも私達も引き下がるわけにはいかない。
ここまで来た以上手ぶらでは帰れない。成果がないと

「私は彼女に会いたいの。どうして邪魔をするの?」

「あなたたちの存在はただの迷惑なものでしかないの。それをどうして自覚することができないの」

私はただ謝りたかった。あの時のことを。でもそれをこの女は許そうとしない
というよりも会う事すら許そうとしないのだ。

「あなた達を逮捕するわ。容疑は分かっているわよね。偽造IDを作ったこと」

それは紛れもない事実だ。そこを追及されたらもう抵抗できない。
そこで私は隠していたものを取り出してあることを実行した

「もう邪魔をしないで!」


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海岸の町の旅館

私の部屋でベランダのロッキングチェアに座り缶コーヒーを飲んでいたとき
銃声のような音がしたような気がした。
でもこのあたりでは狩りのために猟銃を持っている人もいる。そんなに珍しい事ではないが。
もしこれが銃声なら猟銃とは違った音に感じた。私は椅子から立ち上がろうとしたとき、ドアがノックされた
缶コーヒーをそばにある机に置くとドアに向かっていった。ドアを開けるとユウさんがいた

「ルミナさんが撃たれた」

その言葉に私は一瞬気絶しそうになったが何とか踏みとどまり、どこに運ばれたのか聞いた。
彼は砂浜近くにある診療所に搬送されたと教えてくれた。私はすぐに室内の金庫を開けに行く。
金庫を開けて銃を取り出すと、それをカバンに隠して、彼と一緒に大急ぎで駐車場に向かった。
そして砂浜の近くにある診療所に向かった