海岸の町の警察署 留置施設
私は身柄を確保されてからレイと一緒にここに放り込まれた
どうしてあんなことをしてしまったのか。今になって後悔ばかりを浮かんでいた
でもあの時はあれが正しいと思っていた。でもこんな結果になるとは思ってもみなかった
そこに1人のリクルートスーツを身にまとった女性が現れた

「あなた達の身柄を保護するために、ネルフ保安諜報部の加持リョウジが来るわ。それまではここにいる事ね」

殺されたくなかったらと彼女は私達に伝えてきた
どうやら私達は怒らしてはならない人物の怒りを買ってしまったようだ
でも、もうなりふり構っていられる状況でなかったということも事実だ

「なぜ私達の行動を邪魔をするの?」

「あなた達がいけないのよ。第三新東京市という箱庭で静かに暮らしていればよかったのに、それを壊した」

「ならどうしてこの町も同じように箱庭にする必要があるの?」

レイがそう言うと彼女は意外な言葉を返した

「碇レイ。あなたがサードインパクトの時にリリスとして彼女のそばにいたはずなのに絶望を与えた」

「どうしてあなた」

「私達にはすべて筒抜けよ。これ以上この町に関わる事は許さないわ」

レイはその言葉に黙り込んでしまった。私にはどういう意味なのか、詳しくわからなかったが。
レイにとってはアキレスけんであることはよく理解できた。

「私はどうしても彼女に会いたいの。1度だけで良いわ!お願い」

「仲間を撃ったくせに。贅沢過ぎる願いよ。私としてもできる事ならこの場であなたの肩に弾をぶち込みたいところだけど」

ここはあなたたちの街じゃない。ここは自然豊かで平和な町なのよと言ってきた

「それがどういう意味よ」

「あなたには一生理解できないでしょうね。ここにはあの街にはないものが存在するの」

それを理解するには一生かかるでしょうねというと加持さんがやってきた

「アスカ、やってくれたね」

「加持さん」

「監察局として、処分が下る様に国連に報告させてもらいます。覚悟する様に」

「特権でなにもかもない事にできないことぐらいわかっているよ。ティアさん」

加持さんのなれなれしい言葉に彼女は嫌悪感をあらわにするかのように言い放った

「ネルフも落ちたものですね。子供1人の行動すら予測できないとはね」

彼女はそう言うと留置施設から出ていった。それと変わるように私とレイは出された

「アスカ、派手な事をしたね。今回はお小言だけでは済まないよ」

加持さんも表情を曇らせながら言ってきたが、私にはどうしてもやるしかなかったのだ
あの状況下では。もう、それしか考えることができなかった。

「しばらくは第三新東京市で大人しくすることだよ」

加持さんに諭されるように言われてしまえば、逆らう事はできない。
私達は再び第三新東京市に戻っていった