第三新東京市 ジオフロント ネルフ本部 休憩室

そこでは僕と加持さんが背中を合わせなが座っていた

「加持さんにもマークが?」

「そのようだね。どうやら碇司令はかなり状況を理解しているようだよ」

お互い独り言を放すかのように会話を続けた。加持さんにもマークがつくとは想定内の範囲の事だ
問題はこれからの行動だ。どうやってネルフの情報を監察局に提供するか。それが僕の今の使命だ

「お互いまずい状況ですね」

「君の方がかなり危険な立場だがね」

「僕はまだ子供と思われていますから。それにチルドレンです。代えの利かない。利用価値があるまでは放置してくれるでしょう」

「カオル君。君は挑戦的だね」

「リスクがある事は覚悟していますから」

そう僕はリスクがあることを承知でこの任務を引き受けた。ネルフの情報を監察局に流すという任務を
そうでなければこんなことをやるはずが無い。すべての過ちはあの時に犯してしまったのだ
それを償う時がきたのだ。だからこら僕はネルフを裏切ったのだ

「すべては彼女のために」


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ネルフ監察局 局長執務室

「そう、2人にマークがついたわけだね」

『今後の連携に支障が』

「今は放置しておいていいよ。渚カオルが裏切る事はないからね。ルミナ」

『あの2人をそこまで信頼する必要があるとは思えませんが』

局長である蒼崎はルミナと電話で連絡を取り合っていた
加持リョウジと渚カオルにマークがついたことに対する対応協議だ

「今は必要だよ。ネルフの情報を得るためにはね。それに彼らは彼女たちに救われた」

恩を仇で返すとは思えないからねというが、僕の言葉にルミナは信頼感0ですといった声で分かりましたと答えた
彼女は現在地上の病院で療養中だ。幸いな事に、あと少しもすれば仮復帰できる
彼女には重大な任務があるから早く復帰してもらわないと困る

「まったく世の中ままならないものだね」


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第三新東京市地上部分 第三新東京市立総合医療センター

私が病室で入院をしていると嫌な来客があった。彼女を傷つける存在である碇レイだ

「よく私のところに顔を出せたわね。あれだけのことをしておいて」

「真実を教えて。どうして彼女はあの町で過ごす事が、いえ、あの町という箱庭が存在するの」

「あなたにはわからないでしょうね。一生かかったって理解できないわ。あの町にある真の意味はね」

「だったら教えて!」

「答える必要はないわ。あなたには特にね。サードインパクトの時に最大の絶望を与えたあなたには特にね」

どうして知っているのという表情を浮かべていた。あの時の事を知っている者はかなり限られる
それを知っているという事はネルフの真実も知っているという事になる。彼女はすべてを知っているのだ
ネルフも。いや。世界の真実も

「あなた達ネルフがした事は彼女には到底許されることではないわ。黙って引き下がる事ね」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・真実を知りたいの」

「あなたにその価値はないわ」

もう話すことはないというと、上司であるシエラ・ドーレス部長が入ってきた。

「碇レイ。あなたは私の大切な部下を傷つけた。さっさと出ていきなさい」

上司の命令口調にこれ以上は無理と判断したのか出ていった。

「ルミナ、そろそろ私にも真実を話してくれても良いと思うけど」