海岸の町 旅館の下の鍾乳洞
海の中をスキューバダイビングで洞窟の中を進んでいた。
30分ほど潜っていくと鍾乳洞の最深部に到着する。私は引き返して、戻っていった。
その間も魚にエサを与えながら魚たちと一緒に泳いでいた。そして1時間があっという間に経過していった
そして砂浜に戻ると、お父さんが待っていてくれた。
「戻ってきたな」
「うん。楽しかったよ!」
「そのようだな。1時間ちょうどだ」
ダイビング装備を外すと、お父さんに預けた。お父さんは私にバスタオルを投げてきた。
それを受け取ると、髪の毛についた海水をふき取る。お風呂に入って塩水を流さないといけない事は分かっている
私とお父さんは一緒に元来た道を戻るように階段を上がっていった。
旅館の裏口に到着すると私は旅館の外を回る形で別館に入った
自分の部屋に戻るとすぐに室内にあるお風呂に入った。
体についた塩分を流すためだ。髪の毛がぎしぎしとするのを防ぐためだ
1時間という時間は短時間かもしれないが私にとっては最も楽しい時間だった。
私はお風呂に入り終わり、服を着用すると腰まで延びた髪の毛に付着した水をドライヤーで乾かした。
「やっぱり切ろうかしら?でもお母さんは長い方が美人に見えるっていうし」
そう、私がロングヘア―なのはお母さんがその方があなたは綺麗だからというからだ
私にとってはあまり綺麗に見られることは好きではないのだが
お母さんをがっかりさせるのは嫌だし、別に不便さを感じていないので今の状況を維持しているのだ
身だしなみを整え終えて、テレビでも見ようかなと思った時ドアがノックされた
ユウさんが声をかけてきた。私は何かなと思いながらもドアを開けた
「何かありました?」
「よかったら、これから一緒に缶コーヒーでコーヒーブレイクタイムでもしないかなと思ってね」
「良いですよ。私もこれから何もすることないので。のんびりとしようと思っていたので」
私は彼を招き入れると冷蔵庫から缶コーヒーを取り出した。2缶分。
1つをユウさんに渡した。
「ダイビングに行っていたんだね」
「私の趣味の1つなので」
ベランダにはダイビングに使ったウェットスーツが陰干しで乾燥させられていた
お父さんに海水の塩分を洗ってもらった後、外から私の部屋のベランダで乾燥をいつもお願いしているのだ
「海が好きなんだね」
「お魚さんは裏切らない。それに海は広いですし、きれいなので」
海は生命の宝庫だ。ただ、あの時のことを少しは思い出してしまうので
でも嫌いにならないのは、ここの海が美しい光景だからだ。
私とユウさんは缶コーヒーを飲みながら話を続けた。
ユウさんも今度良かったらダイビングを一緒にしようかなといってきた。
昔の経験でダイビングは慣れたものだと言った。工作員だったころの名残。
彼はありよあらゆる状況に対応できるように訓練を行っていたのだ。当然といえば当然だろう。