海岸の町 旅館のラウンジ

私は今、実の母親。碇ユイと正面と向かい合って話を始めようとしていた

「私にとっては、この箱庭は最高の箱庭。この町で生き続ける事が私のすべて」

その言葉に碇ユイは表情を悲しみの物を浮かべた。
お腹を痛めて産んだ子供にこんなことを言われてしまっては悲しむのも理解できる
でもこれが真実なのだからか仕方がない。私にとってはここはすべてなのだ。今は。確かに箱庭なのかもしれないが
箱庭でも、生きている限り現実であること事には変わりない。平和な現実な世界で生き続けていることが何よりの幸せな事だ

「あなたにもう1度だけあってほしい人がいるの。私の夫であなたの遺伝子上の関係がある父親に」

「お断り。私を利用するだけ利用してすべてを押し付けた人間に会うなんて嫌」

そう、碇ゲンドウは私のすべてを利用して、すべての責任を押し付けようとしたのだから
そのため、あの男の事を考えるだけでも嫌なのだから。それを超えてもう1度会えなんて嫌な話だ

「お願い」

「あなたに会うのも抵抗あるのよ。あなたは自分の考えた理想のために私のすべてを台無しにした」

これでも譲歩しているのよと答えた。そう、碇ゲンドウと同じで彼女と会う事というのもかなり譲歩した方だ
それでも碇ユイはどうしても私にもう1度、第三新東京市に戻ってほしいといってきた
そんなことはごめんだ。もうあの街に買い物以外に近づくつもりはない。

「だったら、主人をここに連れてきて話をしてもらえないかしら。本音で話をしたいの。もちろん、話の場所についてはあなたの希望はすべてかなえるわ」

「良いお話ですけど。お断りです。もうこれ以上あの街とかかわりをするつもりはありません。もう2度と利用されるつもりはありませんから」

それにまた誘拐されたら困るので。いくらここの警備を強化してもネルフの強引さはよくわかっている。
そリスクは犯せなかった。それにここが私のすべてだ。この海岸の町が私のすべてなのだ
だからこそ、彼女の提案に賛成するはずが無かった

「どうしてもだめかしら」

「私は決めたんです。この町で生き続ける。平穏で人々の誰もが知っている関係のある人間関係が溢れるこの町が」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

すると今度はティアさんが話に口出してきた

「碇ユイさん。あなたに会うだけでもかなり譲歩したんです。これ以上を求めるなら即座に話は中断するだけです」

「わかったわ。さっきの話は忘れて。それじゃ、代わりにもう1度だけ私の娘。レイに会ってもらえないかしら」

「あなたまでそんなことを言ってくるんですか。彼女たちは私の大事な人を撃ったんですよ。許すと思うとでも」

「それはよくわかっているわ。でもお願い」

私にとってはお断りな話だ。たとえどんな財宝を積まれても二度とそんなことはしたくない
大切な人を傷つけたのだから当然だ