海岸の街の隣町。国連軍基地
私が眠っている間に基地に到着した。
「おはよう、カオリちゃん」
ユウさんが眠そうだねと言いながら髪を撫でてくれた
「恥ずかしいです!」
「大丈夫、ルミナさんは今はいないし機内にいるのは僕とカオリちゃんだけだから」
「それでもです!」
私はとっても恥ずかしかった。いくら見られていないとはいえ。
まだ男性との交友にどうも一歩引いてしまっている
私はきっと永遠に生き続けなければならない
もし結婚をして、子供が生まれたらと思うと怖いからだ
母親がどれほどひどい事をしたかという事を説明した時
その時私の子供は理解してくれるかどうか
きっと子供は受け入れてくれる事は無いかもしれない
そうなれば私は壊れてしまう。だから怖いのだ
というよりも私に子供を育てることができるのか心配だ
私自身が家族との協力で生活できているので
「それじゃあの町に帰りましょう」
あの海岸の町に帰りましょうというと私達は軍用輸送機から降りた。
輸送機のそばに止めているルミナさんの車に乗り込んだ
あの町こそ私の居場所であり家だ
都会とは違って静かで誰もがお互い顔見知りの町
それこそが私のもっとも求めていたものかもしれない
でもある人が言った平和とは何かの代償でしか作り出す事はできない
争いごとはどこに行っても存在する。少なくてもだ
私が住んでいる旅館でそう言う揉め事が起きる事はめったにないが
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第三新東京市ジオフロント ネルフ本部
「キール・ローレンツ議長が逮捕されたというのは本当なの。あなた」
私は夫に確かめていた。夫はいつものように表情には出さなかった
「ああ、その事実は間違いない」
キール議長とは昔からの付き合いだった。
でも人類補完計画を進めた段階で私とは違った方向に向かってしまった
そして私は彼女からすべてを奪ってしまった
人として生きる道すらも
「どうするつもりですか?」
ゼーレの下部組織がネルフであることを知られればネルフ解体は時間の問題だ
ただ、ネルフ解体はすぐにできるものではない。それにどうなるかは今後の情勢次第で大きく変わる
「我々にも責任はある。いつかはこうなる運命だとわかっていた」
「つまり裁かれることは覚悟しておいた方が良いという事ですか?」
『ピーピーピー』
その時夫の執務机にある電話が着信を告げていた
「ネルフ本部司令官の碇ゲンドウだ」
夫はいくつか話をした後、わかったというと私に少し出てくるといって自分の執務室を出ていった