第三新東京市ジオフロント ネルフ本部 総司令官執務室
「本気で言っているのか。碇」
私が言った言葉に冬月は驚いていた。物分かりが良くなったことは分かっていたがそれが大きく急回転したことに
確かに私は昔は物分かりは良い方ではなかったかもしれない
だがあの子に関しては別だ。私がどれほど償いの言葉を言っても、何の意味もない
それどころか、逆に傷つけるだけだ。なら提案に乗るのも良い選択だ
「ああ、蒼崎局長は私にネルフの過去の罪に関しては問わないようにする代わりに2度とあの町に関わるなと」
「確かに国連直轄の町だ。だが、なぜそこまでネルフのことに」
「冬月、これは決定事項だ」
私はもう決めたのだ。あとはレイたちだ。あの2人が素直に約束してくれるか
レイたちは彼女のことで必死なのだ。なんとしても関わってもとの関係に戻そうとしている
そんなことは不可能にもかかわらずだ
「とにかくだ。ネルフ関係者はあの町には関わらない」
「ユイ君にその話はしたのか」
ユイがもう諦めている事は分かっている。表ではわかっていても内心ではもっと話をしたいと思っている
それを何とか抑えているのが今の状況なのだ
「ユイはもう無理であることを分かっている。あの町に行って直接話をしたからな」
「そうか。つらいな」
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海岸の町 旅館 正面玄関
「お帰り、カオリ!」
「無事で何よりだ」
お母さんとお父さんは私のことを抱きしめてくれた
「ただいま」
「ユウさんもいろいろとありがとう」
お母さんはユウさんにもお礼を言うと彼は気にしないでくださいと言い、
「カオリちゃんのためならどこにでもついていきますよ」
私にとっては恥ずかしい言葉だ。お母さんは私に良い人に巡り会えたわねと
「お母さん。私がそういう事に興味ない事を知っているでしょ」
私が結婚とかに興味がない事は一番知っているはずなのに、私の緊張をほぐすためか進めてくる
すると私は余計に恥ずかしくなってきてしまう
「とりあえず、部屋に戻るね。荷物を片付けたらお昼を食べに行くから」
「今日も僕と一緒にどうかな?」
ユウさんの提案に私は良いですよと言うと別館の部屋に向かった
銃などをいろいろと片付ける必要があったからだ
それに、ニュースを見ておきたかった。どのような形で報道されているのかが気になって仕方がなかった
私とユウさんは別館の自室に帰った。私は部屋に入るとバックから銃を取り出して金庫に入れた
そしてテレビのスイッチを入れてニュースを見ると国際戦犯者が逮捕されたという報道はされていた
ただ、誰が逮捕されたかについては報道制限がかけられているのか。
一切報道されていなかった。どのメディアも。もちろん私のことなども伏せられていた
これで一安心だ。あとは芋づる式に関係者が逮捕されていくだろうが全容解明には時間がかかる
その間に関係者がどれくらい生き残っているかどうか