私は今日は何事もないだろうと眠っていた
夕方になっていつものように疲れたので眠ろうとした時、携帯電話が着信を告げていた

『ルミナ!緊急事態よ』

ティアは慌てた様子で大声で電話をしてきた。私は落ち着いてと言うがその内容を聞いて驚いた

「何があったの?」

『カオリちゃんとユウさんが姿を消したわ』

その言葉に私はあまりの出来事に呆然としてしまった
どういうことなのと私は大声で返事をした

『こっちでもまだわからないわ。国連軍の話によると旅館から1台の車が出発したの確認したと』

「車の持ち主は?」

『彼女の両親よ。それと第三新東京市にいる渚カオルと連絡を取り合っていたことが分かったわ』

内容に関してはこれから会って話し合うつもりよとティアが言う。私もできる限り早く追いつけるようにするわと返事をした
私はすばやく身支度を済ませると車ではなくバイクに乗り込むと急発進して追いかけていった

「いったい何があったの?」

急に行動するなんて彼女らしくない。
ただ、このまま黙っているわけにもいかない。
早く見つけて止めないと。彼女にどんなことがあったのかを知るのはあとだ
今は彼女の身柄を保護する事だ


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第三新東京市ジオフロント ネルフ監察局 局長執務室

「僕が呼び出された理由は彼女のことですね」

「どういうことか説明してくれるわよね」

「蒼崎局長、ティアさん。僕は彼女に頼まれただけです。アスカさんたちをある場所に連れてきてほしいと」

僕は蒼崎局長に呼び出されて急いでこちらに向かってきた。
今更ネルフとの関係でもめる事は無いだろうという事を計算しての行動だ
碇司令は僕の利用価値を知っている。だから当面の間は放置するだろうことを

「それでどこなの」

僕は地図を取り出すと高台の場所を示した

「第三新東京市が一望できる展望台。そこに彼女たちだけで来させてほしいと」

明日は都合の良い事に日曜日。学校は休みだ。彼女との面会できるなら学校くらい簡単にすっぽかすだろうけど
僕には彼女たちの気持ちが分からないわけではない。碇シンジの頃にやってしまった様々なことを謝罪したいのだ
でもなにもかもが今更だ。もう彼女は碇シンジじゃない。
おそらく彼女はアスカさんやレイさんにもう2度会う事は無い事を直接伝えるために来たのだろうことは容易に想像がついた

「それでネルフの方に情報漏れは?」

「今のところはないようですが。碇ユイさんが動くかもしれません」

「カオリさんの方はルミナに今追いかけてもらっているから見つかるのは時間の問題だと思うけど、不安材料が多すぎる」

僕はどうやって対応を聞くと、蒼崎局長は極力接触できる人間を選別する必要があると答えが返ってきた
ゼーレの連絡員についてはすでに死亡が確認されたと僕に教えてくれた
幹部が次々と逮捕されている状況なのだから、追い詰められたという事なのかもしれない

「僕の方でもネルフの動きを調べておきます」

すると蒼崎局長は君とは長い付き合いがしたいところだからと言って退室を促した