私たちが隣町の大型ショッピング施設に到着すると最初に訪れた店は女性向きの服を売っている店だ
ルミナさんと一緒に私はその店の中に入った。その間、ユウさんはほかの店を見てくるということだった
ユウさんはきれいになった私の姿を楽しみにしているよと私に言ってくれた
その言葉を聞いて私は少し恥ずかしかった。

「それじゃ、服を見ていきましょう」

私とルミナさんは一緒に店内を見て行った。
いつも私はシンプルなワンピースなどを着ることが多い
まだ季節は夏の日が多い。いくら神様だってすべてをすぐには元に戻すことはできない
少しずつならできるかもしれない。でも私だってすべてを知っているわけではない
だからこそ人々の願いは平和のはずなのだが
世界はそれほど簡単ではないのだ

「カオリちゃん。今は楽しみましょう」

ルミナさんの言葉に私はどんな顔をしていましたと聞くとどこか不安げな表情をしていたわと言われてしまった

「すみません。せっかく誘ってくれたのに」

「良いのよ。あなたにはこれからたくさん思い出を作っていきましょう。それが大切なものになるわ」

私とルミナさんはいろいろなお店を見て行った。ちなみにだけど私もお小遣いもらっているが使うことがないので
それなりにお金を持っている。あの町で静かに暮らしていたらお金はほとんど必要ない
誰もが顔見知りでやさしくしてくれるあの町
都会とは違ってゆるやかに流れていく時間。
何でもないことが私にとっては最高の場所になっている

「これなんてどうかしら?」

ルミナさんは私のいつものファッションをしているのかよくわかっているみたいで
派手過ぎず、それでいて地味でもないちょうど中間の服を何着か選んでくれた
私は値段を確認するとそれほど高くない。

「カオリちゃんは何を着ても似合うと思うんだけどね」

「ルミナさん。私に派手な服とは縁がないと思いますし似合うとは思えないのですけど」

私は苦笑いをしながらルミナさんに言った。
私としては地味な服の方がどちらかというと好みだ
ルミナさんは私が悩んでいるのを見て、大丈夫よと声をかけてくれた

「カオリちゃんは何を着ても似合うわよ」

そういわれると少し恥ずかしかった。結局私は3着ほどの服を買うと服屋さんから出た
それを待っていたかのようにユウさんが戻ってきていた

「気に入った服はあったのかな?」

「私が選んだのよ。かなり似合っているわ」

ルミナさんはそういうと私はまた恥ずかしくて少し顔を赤くしてしまった
私はその後もアクセサリーの店などを見て行くが私に必要はないものだ
大型ショッピングセンターをある程度見終えると帰宅することにした