大型ショッピングセンターからの帰り道。私は疲れてしまったのか少し眠かった

「カオリちゃん。疲れていたら眠っていてもいいよ。家に着いたら起こしてあげるから」

ユウさんの言葉に私は少しだけ眠りますねと言って眠った
ショッピングセンターから自宅の海岸の町の旅館までは30分もあれば到着できる


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カオリちゃんはすぐに眠りについた。ルミナさんと話をしながら海岸の町に向けてアクセルを踏んだ

「それでどうして彼女に服を買いに行こうって提案したのかしら」

僕は別に裏はないよと答えた。ただ彼女には思い出を残してあげたかった
それだけだ。これから先、長い年月を生きていく彼女にとって支えとなるものを

「あなた、どこまで知っているの?」

「ルミナさん。僕にはまだまだ情報を送ってくれる仲間がいる。ネルフ内部にもね」

情報提供者とは加持さんだ。ネルフ内の情報を入手するためにも彼とのパイプは維持したい

「あなたまさかとは思うけどネルフに情報を売ったわけじゃないわよね」

ルミナさんの言葉に僕がそんなに信用できないのかなと言い返した。
確かにネルフとのパイプはあるが加持も彼女によって救われた
だからこそ恩を仇で返す様な真似はしないだろう

「心配しないでもらえると助かるよ。彼女を裏切るような真似は決してしない」

僕としては結婚をしたいと思っていたが、カオリちゃんがそれを望むこととは思えない
ただ、結婚という形をとらなくても同居という形で
僕はカオリちゃんには楽しい思い出を作ってあげたい
広い世界がどれほど良いものなのか。
ルミナさんは信じていいのねと聞いてきたので

「もちろん。それに彼もカオリちゃんに救われた1人だよ。裏切るような真似はしないよ」

そう彼も『よみがえった』1人だ。だからこそ、いつも情報を提供してくれるのだ
僕たちはお互いに彼女のことを支えようとしている。
この町が誰にも侵された聖なる領域として存在する
そうなり続けることを僕たちは望んでいる。争いもなく誰もが平和に暮らしていく
少し理想が高いかもしれないが、それが彼女のためなのだ
彼女のためだけではなく世界のためにも平和にしてほしいのだ
ある情報筋から噂を聞いた。彼女は神様なのかもしれないと
でも僕にはそんなことは関係ない。たとえ彼女が神様であっても今までと変わらない
ただ静かに暮していく。この町の平和な日々と共に静かにと

「あなた、どこまで情報をつかんでいるの?」

「知らないほうが良いということまでかな。でも口外するつもりもないしカオリちゃんの秘密を誰にも話すつもりはないよ」

それが彼女のためなのだから。普通に生きて思い出を作りながら生きていく。
時には悲しい思い出もあるかもしれないが、今は楽しい思い出を残してあげたいのだ