ルミナさんとの交渉を終えた私はとりあえず一息ついた
これで私の道は決まった。あの街に戻るのは少し抵抗があるかもしれないけど
それでも私が自分で決めたのだから
これから歩む道を自ら決めて自分でその道を切り開く
どんなに過酷な運命の道であっても私はもう迷わない
何としても進むことをやめる事はしない。前を見る事に集中するのだ

「これからどうなるか楽しみ」

これからの人生がどうなるかは私にもわからない
未来というのは自分で築いていくから楽しいのだ
どんなに楽しい未来が待っているのか、それともつらい未来を待っているのか
それを経験していくからこその人生なのだ
私は神様だとしてもこの広い世界を見ていく
この地球で生きている人々のためにも、家族のためにも。
そして私のためにも

「とりあえずお風呂にでも行こうかな」

私は旅館の本館にある大浴場に着替えを持って向かった
もう大浴場は静かであることは想像できていた
本館の大浴場に入るとお客さんは1人もいなかった
私1人の独占だ。静かな入浴タイムは気持ち良いものだ。邪魔をされないのだから。
いつもより少し長めにお風呂タイムの時間を取ったが着替えて別館の自分の部屋に戻った

「さてと、今日はもう寝ようかしら」

私は気分を切り替えて眠る事にした
もう私は碇シンジではないことは証明された
仮に第三新東京市で勉強をしたとしても彼らとは関わる事はしない
市内というよりも接触してきても無視をするだけだ。
ようやく平和になったのだから、これ以上心を揺さぶられるようなことをされたくないし
もう決めたのだ。決断はどんな選択を取っても最高の選択だ
だって自ら選んだのだから。誰かに強要されたわけではない
満足したうえでの決断なのだから
私は部屋の照明を消灯すると眠りについた
翌朝、目が覚めるといいお天気で太陽の光が良く感じる事が出来た
朝食をとるために本館の食堂に向かった。すると今日はルミナさんが来ていた

「カオリちゃん」

「ユウさん」

私がルミナさんがいる事に驚いているとユウさんが優しく声をかけてくれた

「どうかしたんですか?」

私がそう言うとルミナさんが朝ご飯を食べながら話をしましょうと提案してくれた
ルミナさんには鮭定食が出された

「カオリちゃん。あなたは本当に第三新東京市の大学に入りたいと思っているの?」

「私は本が好きなので第三新東京市立大学の図書館情報学に入りたいと思っているんです」

私は一応神様なので知識だけはいっぱいある。
高校卒業に必要な資格試験ならすぐに合格する自信がある

「本当に変わったわね。あなた」

私もそう思いますと、変わった事には自覚があるが

「僕は大学の警備に着けるように手配をしてもらえると助かるんだけど」

「あなたは警備役をしてくれるわけね」

ユウさんは本当に大丈夫と疑うかのように質問した