私は目玉焼きとウィンナーを焼き終えるとユウさんが用意してくれた食器に盛り付けた
ちなみにご飯はちゃんと炊飯器で炊いているので問題はない
私たち3人は一緒にいただきますというと朝食を食べ始めた

「ところでカオリちゃん。大学に入学する試験勉強ははかどっているかな」

ユウさんの質問に私は今のところ順調ですと答えるしかない
私は神様とほとんどが似たようなものだ。
似たようなものというのは私が自分が神様であることに対して認めたくない
だって、私が神様なら世界をもっと綺麗にするべきだから。
でも神様が直接介入するのは良いことではない。
人々は自らの進む道を選ばなければ、私が無理やり押し付けるのは生きている人々を操っているだけだ
私は誰もが個人の考えで自らの進む道を選ばなければならないと考えている
話は戻るが私には勉強をしなくてもテストの問題を解くのは簡単な事だ
だって神様に近い『人間』なのだから
でも私はそんなカンニングのような行為をするには少し抵抗感があった
だから頑張って大学入試に向けての試験勉強に励んでいた

「少しずつですけど、頑張っています」

私がそう言うとルミナさんがカンニングはしないようにねと

「私も不正な方法は使いたくないので」

「真面目ね」

ルミナさんはしっかりと勉強することは重要だから心配はしていないけど
何か困ったことがあったらすぐに家庭教師役をしてあげるわよと

「ずる賢い方法をするのは嫌なので」

「本当に真面目ね。でも1つ屋根の下で男女が一緒だからと言って不貞行為に走らないように」

その言葉に私は思わず顔を赤くしてしまった。
今の私は男性ではない。女性なのだ。それにユウさんは大人の男性
イケメンかどうかと聞かれるとかなりスタイルは良い方だと私は思う
もしかしたらちょっとした一線を越えるかもしれない。
ユウさんは魅力的な男性であることは間違いないことは誰の目から見ても明らかだ

「僕がカオリちゃんを食べようとする狼に見えるのかな?ルミナさん」

「可能性は否定できないでしょ。男女の関係ほど難しいものはないわ」

それにあなたはカオリと同じ家に住んでいるからいつ間違いが起きるかわからないしと
ルミナさんが釘をさすかのように発言した
懸念はわかるけど私はユウさんと恋愛するような時間は今はない
でもそれは今の話だ。大学試験に合格して時間ができると一緒に過ごす時間は多くなる
仮に私がユウさんと恋をすればルミナさんはきっとユウさんのことを許さないと思う
だってルミナさんは私の事を、『真実』を知っている
神様に近い存在である私がユウさんと恋愛をしたとしても、ユウさんは人間である
寿命がある普通の人間。でも私は神様に近い立場にいる。あの時のことはまだすべてを分かったわけではない
だから『神様』に近い存在としか表現できない。神様に近いということは寿命がないということ
ユウさんとはいつか別れる時が来る。恋は実らない。いつか別れて悲しむなら1人で過ごすべきかもしれない
でも私にはそんな孤独の生活に耐えることができるかどうかはわからない

「ルミナさん。私は恋はしないと決めているので」

「だと良いけどね」