私とユウさんはテレビ番組を見るのを終えると入浴する時間を迎えることにした
お互いルールを決めている。初めに私が入る。
別に私は気にする事ではないのだが、ユウさんはレディーファーストと女性の扱いに慣れている
ユウさんは私が入浴中は常に拳銃を手にしている
何時でも銃撃戦に対応できるようにしていたのだ
私は浴室でシャワーだけを使った入浴のみをしていた。
海岸の町の家にいた頃は湯船に毎日のように使っていた。
しかし、この街に来てからはいつ狙われるかわからないため、それは避けていた
いつ襲われるかわからないとなるとリスクは侵せない

「本当に私は神様なのでしょうか?」

浴室にある鏡に映し出されている私の姿を見てそう思ってしまう
神様は人々に平等な選択肢を与えるべきなのだろう。でも実態はそうではない。
誰もが平和を求めているはずなのに世界は簡単にそういう流れにならない
私がどれほど強く願っても、難しいことであることは間違いない
助けてあげたい人は大勢いる。戦場で戦う人たち
その中にはまだ幼い子供もいる。いわゆる少年兵だ
そんな事に巻き込まれることを私は少しでも減らしたい
だからこそ私は大学に入学する事を決断した。
誰もが幸せになる道を、選択肢がある事を見せてあげたい
そして幼い子供たちを戦場に送り込むような人たちを法の下で裁いてほしい
私が裁きをすることは絶対にいけない事なのだ。
だって、法律がすべてである。いくら私が『神様』のような存在だからといって
好き勝手に裁きを下していたら、それは正常な事ではない
人が犯した罪は人が裁くべきだ。
法の下で誰もがそうあるべきなのだ

「本当に神様なら私はいい加減な仕事をしていることになります」

そんな事を愚痴りながら私は入浴を終えるとお風呂から出る。
すぐに体についているお湯を拭きとるとパジャマに着替えてリビングに向かった

「ユウさん。お風呂は終わりました」

ユウさんはリビングにあるソファに座りながら銃の手入れをしていた

「あの~。ユウさんはいくつ持ち込んだのですか?」

リビングにある机の上には最低でも3つ以上の拳銃があった
リボルバーが2丁。オートマチックの銃が1丁あった。
さらにユウさんが今整備しているオートマチック銃が1丁
ここにあるだけで4丁も銃がある。これではまるで火薬庫に見えてしまった

「全部で5丁は持ってきているよ。ちゃんと警察には許可をもらっているから大丈夫だよ」

「そうですね。許可なしで持っていたら危険ですし」

私が持っている銃も警察には許可をもらっている
許可なしで持ち歩くのはあまりにも法的に問題が出てしまう
そうなれば楽しくなりそうなここでの生活にトラブルを持ち込んでしまう
そんな事はもう嫌だから