これだけは許されない境界線である
大切な人が傷つけられたら、どんな行動でも行うだけの覚悟はある
私が次の言葉を発しようとした時に、隣の部屋に住んでいるルミナさんが出てきた
手には銃を持っていた。

「渚カオルに加持リョウジ。ネルフの立場にあるあなた達に会うのは今日だけで2回目よ」

ルミナさんは少しはこちらの迷惑も配慮してもらわないと、
ネルフへの査察で今後は厳しく対応していくわよと伝えていた

「ですがもう少しだけ話をしたかったので」

私はこれ以上このマンションで騒動を起こされるのは面倒であると考えた

「仕方がないですね」

私は渚カオルと加持さんを家にいれた。もちろんルミナさんも同行していた。
もしもの場合に備えての対応である。私はリビングに渚カオル君と一緒に向かった
ルミナさんは玄関付近で警戒。ユウさんは私の護衛役をしてくれると
渚カオル君の護衛には加持さんが担当する事に

「それで何を話したいのかしら?」

「どうしてアスカさんやレイさんと会うのを嫌がるのか教えてくれないかな」

「彼らは私の大切な人を傷つけた。それだけで理由は十分だと思うけど」

ルミナさんを傷つけたのだから、これは私なりの報復処置のつもりだ
彼らはもう一線を越えたのだ。だから私はもう彼らを許すことはないと思っている
今更、どんな謝罪をしても私は絶対にルミナさんに。
ルミナさんだけでなく、私の大切な家族を傷つけようとする人たちを許さない

「あなただって本当は許すつもりはなかった。『僕』を壊したのだから」

「それは否定できないね。申し訳ないと思っているよ」

「謝ったからと言ってすべて物事が解決するわけじゃない」

そう、今更どんなに謝罪をしても私は受け入れる気持ちは持たない。
もう会う事がないことを願っていたけど、この街ではそういうわけにはいかないのは現実である
仲良し握手すると思っている人物がいるなら、そんな連中はバカな考えだ
もし私に、私だけでなく大切な家族をも攻撃するつもりなら絶対に許さない
『神様』の権限を使ってすべてのインターネットを止めるくらいの覚悟はできている。
守るためならそれくらいのことをする

「ネルフがもし私や私の大切な人を傷つけるつもりなら、どんな手段をしてでもあなた達を消す」

私の言葉に渚カオルはそれはただの脅しかなと聞いてきた
脅しで済むわけではない。必要なら殺しだってためらわないだろう
守るために必要なら。その時は自衛権を発動する。絶対に守り抜いて見せる

「渚カオル君。気を付けることね。神様は気まぐれなの。もしかしたらという事を忘れないように」

私はあくまでも脅し文句で忠告した。
加持さんにはいろいろとお世話になっているので、
助け船が必要なら少しは協力する道を選ぶかもしれない
でも渚カオルにはその資格はもう失われたはずだ。
今後、接触しないほうがお互いのためである