私は渚カオルにそう伝えると自宅に帰るように伝えた
今さらどんなことをしても、もがき苦しんでいるほうが良いと思っている、
今の私の心はあまり良い物ではない。いろいろと問題を抱えているから何をするかわからない。
片づけることができない問題が多すぎるというのも課題である
今回編入のために受ける大学入試試験で安心した気持ちでテストに臨みたい
誰かに左右されるのではなく、自らの意思決定理論で行動を決める
あの頃とはもう違う事を明確にしなければならないのだ

「渚カオル君。これだけははっきりさせておくわ。次に射線上に入ったとしても私が助ける保証はない」

つまり仮に私が巻き込まれたトラブルであっても、
突き放されることを覚悟するようにと伝えたかったのだ

「もう僕の方は覚悟はできているよ」

「私はあなた達のせいで『僕』の人生を壊された。それに今、生きているのは私であり『僕』ではない」

そのことを忘れないようにと言明しておいた
つまりもう2度と『碇シンジ』の立場を欲する事もなければ求めるつもりもない
どんなことがあろうと断るということの意思表示である

「わかっているよ。君をもう巻き込むつもりはないから」

「あなた達ネルフはそう言っておいて最終的には『僕』の存在を利用するつもりっていう線もあるから」

「僕の方で止めておくよ。できる限りね」

渚カオルの言葉はどこまで信用できるかわからないが、
今はこの助け舟に相乗りする道を選ぶしかない時が来るかもしれない。
そんな助け舟に乗りたいとは考えたくないと思っているけど。
だが時には協定を締結するしかない状態に追い込まれたことはあるかもしれない
協定、それはお互いの縄張りに関して線引きをするということだ
加持さんは信頼できる。『僕』のためにかなり危険な橋を渡ってくれているから
下手をすればネルフから追い出されるかもしれないというかなり危険な橋をだ
そうなったら加持さんは殺されるかもしれない
『僕』に関わったがためにそうなったら『私』はそれを認めるわけにはいかない
結局のところ私は、誰かに守られていることは間違いないのかもしれない
私は何とか自立しようとしているのが現実はそう事が進まないことは数多く存在する
『僕』という存在が私の存在よりも重いのだ

「渚カオル君。彼女たちに伝えておいて。お互い再会しないことが最も幸せであると」

私の言葉に渚カオル君もユウさんも、いやこの場にいた全員が驚きの表情を見せた
当然である。突き放しておきながら『最後のメッセージ』を彼に託したことに

「カオリちゃん。君がそこまでする必要はないよ」

「良いんです。きっと彼女たちは私の針路を阻もうとする。なら事前に外堀を作っておいた方が」

私はもう関わりを持たないようにするためにはこれしか道はないと