翌朝、私は自分のベッドで目を覚ました。
このマンションで私の部屋は南向きにあるので朝に入ると太陽の日が天然の目覚まし時計になる
ちなみに私はそれが大好きなのでカーテンを敷くことはしていない
着替える時はカーテンをして外から見えないようにするけど
それ以外は基本的にカーテンは開いたままだ
ユウさんもルミナさんも私のこの行動はかなりリスクがあると言っている
そんなことは分かっているけど、私はジメジメした部屋は嫌いなので
誰に文句を言われようと今の状態をやめるつもりはない
私にとって縛り付けられるような命令はもう嫌だから
私は私が決めた自らの道を選択肢を手にして動いていく
この広い世界を見るために

『トントン。カオリちゃん。起きているかな。朝ごはんだよ』

ユウさんのセリフに私は急いでパジャマから普段着に着替えるとキッチンに向かった
テーブルの上にはスクランブルエッグが置かれていた

「ユウさんはスクランブルエッグを作るのが上手ですね」

私は少し眠そうな声でユウさんに話しかけた

「カオリちゃんはいつもおいしく食べてくれるからね」

料理をしているユウさんもそういう明るい私を見て喜んでいると言った
私はユウさんの料理が好きだ。ちなみにカロリーバランスなども完璧に整っている
私とユウさんはイスに座ると朝ご飯を食べ始めた

「今日はどうするのかな?」

「とりあえず勉強をしないと。編入試験はもう少しなんです」

本来ならもう少し後になる予定だったのだが第三新東京市立大学に編入するための試験が待っている
難しいことではない。なぜなら僕は、私は『神様』なのだから。試験問題などは簡単である。
でも本来の私の実力で勝負をしたいので勉強に余念がないのです
自分の実力がどれだけできるかを見てみたいのだ。

「そういえばユウさんはいつから大学の警備に?」

「カオリちゃんの編入試験の日の前日からになっているよ。表向きは」

実際のところは私と登下校を一緒にすることでボディーガードに入ると言われた
これではまるで私はユウさんと結婚の約束をしている、
『親しい関係者』と思われるのではと思って少し恥ずかしかった

「迷惑じゃありませんか?」

「カオリちゃんに何かあったら僕がルミナさんに殺されるからね」

ユウさんは彼女の恨みはどこに逃げても追いかけまわされるから守り切ってみせるよと伝えてくれた
ルミナさんはもし私に何かあったらユウさんのことを許さないことは理解できた
ルミナさんにとって私は最重要護衛対象なのだから
そんな私が傷1つでもつけられたらどんな行動をするかあまり想像もしたくない