「碇ユイさん。あなたは何を求めているのですか?ネルフにとって都合の良い真実?それとも自己保身?」

どちらですかと私はストレートに質問した
どちらを選んだとしても『僕』の回答は決まっている。
答えは決まっているからだ。親になることそのものが認められるはずがないと
自分の子供への愛情よりも自分の研究に集中した
どこに愛情があったのか『僕』は聞いてやりたい
仮にセカンドインパクトが起きることがわかっていたなら止めることはできたはず
それをしなかったのは大勢の人々を殺した大量殺戮者と変わらない
親としては失格だ。

「私はただ世界を」

彼女は世界を良くしているつもりだったようだが
そんな意見が当てはまるかどうかをアンケートでもしたら結果はすぐにわかる
世界を良くするどころか破壊したのだ

「あなたは世界をただの実験道具にしただけ。おまけに多くの人々を殺した」

大量殺戮行為をしたのに罪を償うどころか、自らの権力拡大のために利用した
許されることはないと私は追及していった

「あなたは何もわかっていない。世界の真実を暴くというきれいごとのためにどれくらいの犠牲者を出したのか」

ふざけるのもいい加減にしろと私は追い込みたかったが
でもユウさんがそこでストップだよと私の追及を止めた
ユウさんも言いたいことがあるのは何となく想像できている
ユイさんがゼーレと組んで行なった行為にユウさんも巻き込まれている
発言する権利はあるはずだ。でもそれをしない。ユウさんなりに考えがあるのかもしれない

「僕はゼーレに属していた。そして碇シンジ君を壊す役割を担当していた」

ユウさんは自ら産んだ子供に責任を押し付けて理論を立証するために莫大なお金と犠牲者を出したと
彼も私と同じ意見を持っているようだ

「僕には当時の彼に背負わされていた重い十字架がよくわかっているつもりだよ」

その原因の大本を作ったのはあなた達だとユウさんは『母さん』は責め立てている
できることならもっとたくさん責め立ててくれてほしいところだ

「碇ユイさん。子供を持つ母親としてあなたは最低です。持たずに値せず。もしまともな児童保護機関があれば」

あなたからシンジ君を取り上げたでしょうとユウさんは正直な意見を突き付けた
私も同意見である。持たずに値しないことは事実だ

「正義なんてものを言い訳にするのはあなたは奇麗な人間ではない。僕もゼーレにいたから立ち位置はわかりますが」

それでもあなたは最低最悪の母親だとユウさんは追い込んでいった