ルミナさんが私たちの部屋に来ると3人で朝食をとった
お母さんとお父さんはいないがこの街でも幸せな時間を過ごすことができる
ルミナさんとユウさんという強い味方がいるから

「今日は射撃訓練に行く予定だと朝になって聞いたけど、本気なの?」

「監察局の施設を借りれるように話をつけておいたから問題ないよ」

ユウさんのセリフにルミナさんは私は何も聞いていないわよと少し不機嫌そうな表情を浮かべた

「私に言わないつもりだったの?」

「ルミナさんには朝食を食べるときでも良いと思ってね。君の上司にも話はつけているからトラブルにはならないよ」

ユウさんは監察局長に施設利用の許可を打診して、すでに許可を得ていることにルミナさんは驚いていた
まぁ当然かもしれないけど。ルミナさんはユウさんにかなり手回しは良いわねと少し嫌味を言うかのように発言した
ルミナさんの気持ちも少しはわかる。自分のことは外されて裏でこっそりと物事が動いている
気持ちとしては納得していないことはかなり理解できる

「ルミナさん。良いじゃないですか。ユウさんは仕事熱心ですし」

私が少し明るく言うとあなたまで彼の見方をするなんてお姉さんはさみしいわとわざとらしい演技っぽい態度だった

「ルミナさん。たまにはこういうことがあっても良いと思いますよ」

「カオリがそういうなら仕方がないわね。でも次に仲間外れにしたらわかっているわよね」

ルミナさんは腰に装備しているホルスターの銃を見せた。
ユウさんはもちろん今後はないように気を付けるよと苦笑いをしながら答えた
その後はテレビを見ながら朝食のトーストを食べる。
食べ終わると私は食器を洗うことにした
いつものことなので気にすることでもない。ユウさんはテーブルの上を拭いたりしていた

「本当に夫婦みたいな関係ね。カオリに手を出したら、どこまでも追いかけまわすからそのつもりでしていることね」

ルミナさんの冗談な口調ではないことは私でもすぐにわかっていた
ユウさんは何度も言うけど無理やりに関係を迫ることなんてありえないよと
苦笑いをしながらルミナさんに返答した

「それってつまり、カオリが許可でもしたら男女の関係になるってことなの?」

無理に迫るつもりなら今からでもあなたのことを抹殺してあげても良いのよと、
ルミナさんはかなり本気といった声で発言した
ユウさんは私との関係を強引に迫るなんてありえないから安全だよと苦笑いをしながら話した
ルミナさんは1度自分の部屋に戻ると言って退室した。
私とユウさんは一緒に護身用に所持している銃を腰のホルスターに装備した
ユウさんは拳銃だけでなく、アサルトライフルの分類に入るH&KG36が入ったゴルフバックを持っていた

「重装備ですね」

「もしもに備えておかないとね。よかったらカオリちゃんも撃ってみる?」

私は拳銃だけでいいですと返答した。
ベレッタM92を1丁、念のため銃のお手入れをした
もし使おうとしてトラブルになったら私は自分を守ることができない
だから一通りの動作確認を行うと問題はなかった

「カオリちゃんはもう大丈夫?」

「はい。それにしてもユウさんはまるでゴルフに行くみたいですね。中身が銃でなければの話ですけど」

「備えあれば患いなし。何事も対策が必要だからね」