私とユウさんは一緒に玄関から出ると外ではルミナさんが待っていた

「ずいぶんと仲が良いわね?本当に恋愛関係になるときは相談しなさい。あなたもいろいろと抱えているのだから」

ルミナさんはユウさんの過去を知っているから助言をしてくれているのだろう
私とユウさんが一緒にいるということはかなり危険なことになることが想定される
必要なら常に防弾チョッキの着用が必要になるかもしれない
私は一応『神様』だからそんなものは必要ではないが感情は抑えられない
ユウさんにもしも何かあれば私は傷つけた人をどんな方法を使って見つけ出して苦しめて見せる
もう大切な人を失うことなんて、私にはできない。
私のためにユウさんは自らの命を懸けて守ってくれている。
だから私もユウさんを守る。お互いがある意味ではパートナーなのだから
私は自宅玄関のドアキーをロックするとルミナさんとユウさんと一緒に1階の駐車場に向かった
そこにはユウさんの車が止めている。ルミナさんもバイクとセダンタイプの車の2台を止めている
臨機応変に対応できるようにだ。私たちは階段で1階に下りて行った
エレベーターで移動するとどんな危険があるかわからないからだ
私たちは1階の駐車場に止めている車に乗り込む前にあることを行うことがある
この駐車場には常に監察局から警備員が配置されている
不審な人物がいればルミナさんとユウさんの携帯電話に連絡が入る
ルミナさんは先に警備スタッフをしている監察局員に確認した
駐車スペースで不審な動きをしたものがいないかをチェックするのが日常的なのだ

「問題はない。念のため監視カメラでもリアルタイムで監視をしていたが問題はない」

このマンションの通路やマンションがある近隣には監視カメラが設置されているので、
小さなトラブルがあればすぐに第三新東京市警察や監察局に警報が出る
安全確認を終えたルミナさんは今日は私の車で行きましょうというとルミナさんは運転席
ユウさんは助手席。私は後部座席に座った。
私たちはマンションの駐車場から出発するとジオフロントと地上を結んでいる場所に向かった
今日は平和である。いつものことではあるが

「それにしても、あなた達をジオフロントに行くなんて久し振りなんじゃない?特にカオリは」

「『僕』はもう死んだ身ですので、今の私の記録では公式なものはあまりないと思いますが」

私の記録はほとんど存在しない。
海岸の町でお母さんとお父さんと出会ってからの記録が大部分を示している
それだけに詳しい情報が集まるはずがない。何もないのに探しても無駄なことである
知りたくても何もなければどれほど調べても意味はないのだから

「よかったらもう少し公式の住民記録を作るべきだと思うけど」

「細かい記録があればどこまでも探り出そうとしたらいつかはもれますけど」

詳しい記録がないというなら調べても無駄だと思って諦めますよと私はルミナさんに伝えた
存在しないものをいくら深くまで探ったとしても何も見つかることはあり得ない