私は監察局長との情報共有を終えるとため息をついた
とりあえず落ち着いて、今の状況を冷静に考えていた
私には重大な任務があるのだ。カオリを守り抜くこと。
できる事なら死者は出したくないが守るために必要に迫られたら私はあらゆる行動を実行する
彼女を狙う組織や人物がいるとわかったら、素早く雑草を刈り取るように排除する
しかし、今の状況ははっきり言ってしまえば好ましいと言えない。
状況はかなり危険なところにあるから。

「状況はかなり危険との判断よ。このまま続けば大きな問題に発展するかもしれないし」

ネルフの保安諜報部の諜報員が配置されるとの情報を入手した。
この情報は正直な感想を言うと嫌な筋から手に入れたものだが。
それでも何も情報が無いより、ネルフ側の行動を把握できることにメリットがあることは頭の中で理解はしていても
心の中ではあの少年は信頼に値しない人間である
できるなら頼るようなことはしたくなかった
だが今は情報を知っておけばいいことだ


--------------------------

「カオリちゃんの入院中の警備体制についてどうするつもりかな?」

僕は当面の間は第三新東京市警察の警察官として護衛に入ることも考えていた
せっかくルミナさんが僕たちのために書類上は存在している警察官として情報を登録してくれている
言い方としては少し適切ではないのだが、
今は作ってくれた立場を理由にすることでカオリちゃんの警護担当として護衛任務に入ることができる
カオリちゃんを守るために必要なのだから。

「私は市警察の担当と話をするわ。本当ならあなたに頼るなんて認めたくないけど」

ルミナさんは僕が今もカオリちゃんにとって悪影響になる人物だと思っているのだろう
それについて言い訳はしない。確かにカオリちゃんの人生を変えたゼーレの関係者だった
だからどれほどルミナさんに責められても仕方がないことを理解している
今の僕はカオリちゃんが小鳥が広い世界を自由に飛び回れるように動く。
その行動をカオリちゃんが知ったら傷つくことになるなら、
彼女に知られる前にカオリちゃんの自由を奪われないように先手を打つ。
どんな手段を使ってでも問題解決するのだ。
僕はカオリちゃんを自由に生活できるように最大限動き回る
彼女が誰にも妨害されないように自由な空を取りが飛び立つことができるまで
見守り続けることが自分の使命なのだと思っている
カオリちゃんは本当ならこんな精神的に不安になるようなことはあの海岸の町ではなかった
だけどそれはルミナさんたちが様々な方法を使ってネルフに圧力をかけてうまく隠してくれていた
渚カオルに対する事案によって情勢は全く変わってしまったことは事実だ
彼女が渚カオルに対して恨みを持っていることはわかっている
僕もネルフのバックの組織であるゼーレの関係者だった
だからこそ、それなりの情報は持っているができるだけそれは話すつもりはない