ルミナさんとティアさんと別れると、今度は私が運転を変わり、第三新東京市向かった
まだ検問所までは30km以上ある。ただ、高速道路なのでそれほどの距離ではないが

「カオリちゃん。もし僕に何かあっても君は生き残ってね」

ユウさんが突然言ってきた言葉に私は真っ向から反対した。

「ユウさん、私とユウさんはパートナーです。必ず見捨てたりはしませんから」

私はそう言うと、車の運転に集中した。そう、私と彼は一心同体なのだ。必ず2人そろって帰る
そして、お母さんやお父さん、みんなに報告するのだ。私達のことを。そうじゃないと私が納得できないように感じられた

「ごめんね。へんなこと聞いて」

「いえ、いいですよ。ユウさんがそこまで私のことを思ってくれているっていうのは分かりましたから」

そう、確かにそのとおりだ。彼がそこまで私のことを思っていることは。
今までの会話ですべて分かっている。彼は本当に私のことを愛してくれているのだ
私はそれに全力でこたえたいと思っている。

「もし、この件が片付いたら、お母さんとお父さんに話そうと思ってます」

「何を話すんだい?」

ユウさんが不思議そうな表情を浮かべてきた

「ユウさんと私の関係です。私は特別な物だと思っていますから」

特別な関係、それは恋愛的なものだ。私は彼のことを愛してしまったのだ
だからこそ、私は・・・・・・・・・・・・・・

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検問所に到着した頃にはちょうどお昼の時間を示していた
検問所は相変わらず混雑をしていた。そんな中、30分後にようやく私達の順番が回ってきた
前回と同様に、第三新東京市のバッジを見せると彼らは何の警戒もなく通してくれた

「今回も無事に通れましたね」

「そうだね、それじゃ、ひとまずあの場所に行こうか」

「はい」

あの場所、それは第三新東京市市営住宅第22番建設職員用団地6号棟の402号室
あそこが私達の作戦本部になるわけだ。
第三新東京市市営住宅第22番建設職員用団地6号棟に向かっていった
第三新東京市市営住宅第22番建設職員用団地は第三新東京市でも端に位置するためそれなりに遠い
そこに到着したのは検問所を通過してから1時間後の話だ。
私達はそれぞれに荷物を持って6号棟の402号に向かって行った
相変わらずここには人の気配は感じられない。無人のままのようだ

「相変わらずここは無人のようですね」

「そうだね。でもおかげで僕たちにとっては好都合だ」

402号室につくと私は何の警戒もなくドアを開けると鍵もしまっておらず
相変わらず簡易ベットと小型の冷蔵庫があるだけの世界だった
この前着たときとまるで変わってはいない。

「それじゃ、作戦を練ろうか。より綿密に」

「はい」

私達2人だけで実行する作戦。計画は完璧でなけばならない
そうでなければ、失敗すれば私達の運命は決まってくる。
それだけは阻止しなければならない

「朝8時ごろに電話をかけましょう、2人同時に」

「そうだね。別々のタイミングだと怪しまれる可能性があるからね」

「ユウさんはどっちを担当します?レイかアスカか?」

「僕がレイちゃんのほうを担当するよ。君は嫌いなんだろう彼女のこと」

きっとルミナさんから聞いたのだろう。あの出来事のことも含めて

「お願いします、私はアスカさんのほうを担当します」

「それじゃ、作戦もおおがね決まってきた事だし、少し軽食に何か買ってくるよ。何がいいかな?」

ユウさんが聞いてきた。私はサンドイッチなら何でもいいですよと答えた。

「念のため、武器は置いていくから、何かあったら迷うことなく使ってね」

そう言って、ユウさんが持ってきた大型のボストンバックを指差した
私が中身を改めて確認すると、アサルトライフルから拳銃、弾も各種そろえられていた

「でもユウさんも危険なのでは?」

「そうだね。でも僕には[ SIG SAUER SP2022 ]があるから大丈夫だよ」

それじゃ、行って来るねというとユウさんが出て行った。
10分後の来客があるとも知らずに