ルミナさんの指揮の下、第三新東京市警察の警察官が次々と逮捕されていった
その時、ティアさんが入ってきた
「大丈夫そうね。カオリちゃん。相葉ユウさん」
「何とかやってます。全員逮捕されましたか?」
その言葉にティアさんは頷いた。
「全員の狙いは2人のお嬢さんだったみたいよ。チルドレンっていうのは厄介ね」
「それだけのリスクは覚悟してましたから想定どおりです。私達は今後どのように」
「あなた達にはできれば今すぐにでも姿を消してもらう必要があるの。だからこれを着て」
ティアさんは私とユウさんに第三新東京市警察と後に印字されたジャンバーを渡した
「これがあれば不審に思われることはないわ。今は全員がそれを着用しているから」
つまり、その雑踏にまぎれて逃げ切れということのようだ。
「わかりました。それじゃ、アスカさん、レイさん、もう会うことはないでしょう。さようなら」
「待って」
アスカの待っての言葉を無視して私は外に出た。そしてユウさんと2人で雑踏にまぎれながら
1階に着くと、ユウさんの車で第三新東京市市営住宅第22番建設職員用団地6号棟をあとにした
あとは帰るだけだ。ユウさんは猛スピードで現場を離れていった
「ユウさん、ごめんなさい。また変な目にあわせて」
「これくらいのことは覚悟済みだったから大丈夫だよ。それより、カオリちゃんは怪我はない?」
「はい、大丈夫です」
「それはよかった。ならさっさと検問所にいって帰ろう。僕たちの居場所に」
「はい!」
その言葉にとても温かみを感じたのは気のせいではない
本当に温かみがあったのだ
「カオリちゃん、帰ったら本当に今後のこと、考えようね」
「はい、私もそのつもりです」
将来のこと。今まで考えたことなどないけど、これからは考えないといけない
きっと私は最高の幸せをつかむことができるだろう。検問所に到着するといつもよりも厳しい検問がしかれていた。
おそらくチルドレンの誘拐未遂事件がらみだろう。もっとも私達にはもう関係ないが。1時間後、ようやく私達の順番が来た。
今度はユウさんが運転席にいるから、彼がバッジを見せると問題ないといって通してくれた。
たかがバッジ、されどバッジ。バッジ1つで世の中が大きく変わる
「無事に通過できましたね。追尾車もありませんし」
「そうだね。追尾車はないようだ。これで安心して海岸の町に戻れる」