海岸の町、私の家の前に到着したのは夕方の午後5時ごろだった。
両親は私が到着したことに気づき出迎えてくれた

「よく帰ったわね」

「よく帰った」

2人からの温かい言葉は私にとって何よりの言葉だった
『家族』という者を知らずに育ってきた私にとっては今は重要なときだ

「カオリちゃん、先におくには行っておくといいよ。僕はお父さんとお母さんと話があるから」

何を話すかはおおよそ見当はついていた。
たぶん今日1日の出来事を知らせるのだろう
だからといって私の生活は変わらない。今までどおりだ
旅館の正面玄関から入るとユリさんが抱きついてきた

「お帰り、カオリちゃん」

その言葉にようやく力が抜けたように感じられた。
今までずっと緊張感が抜けきれなかったのがようやく抜けたように

「ただいま、ユリ姉さん」

私はようやく自由を手に入れた。
かりそめなのかもしれないが、自由には違いない
私はようやく手に入れたのだ
そのあとは旅館の仲居さんたちがみんな私を抱きしめてくれた
それでまたもう1つを実感できた
ここが私がいるべき本当の居場所。
そして、ここに居るみんなかが家族なのだと
私が自分の部屋に戻る頃にはもう夕日は沈んでいた。
でもこれからは毎日のように夕日を見ることができる
また再び、ネルフの影に怯えることもなく堂々と
それが今の私にとってはなによりも最良の結果だった


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私は自分の部屋に向かって、歩いていた。
その途中で何人かの仲居さんと会ったが。
みんな私が帰ってきてくれたことを歓迎してくれた
私は自分の部屋に戻ると、銃などは部屋に設置されている簡易金庫に放り込んだ

「やっとおわったわね」

私はそう言うとすぐに服を着替えた
そして夕食を食べるために食堂に向かった