私は自分の部屋に戻ると、ソードカトラスを取り出した
そして1度分解して綺麗に整備をすると再び組み立てなおして弾を装填した

「これで完成ね」

そして私は再び銃を金庫に隠した。布を巻いて
これで今日のやる事はすべてやった。あとは食堂でご飯を食べて寝るだけだ。
旅行の話は明日のお母さんとお父さんの時間があるときにでもすればいいことだろう
今日は少し忙しそうだったしと私はそう判断した。結局、ネルフが忙しいという話題については聞くことができなかった
何か触ってはいけない話題に感じられたからだ。

「とにかく、明日、ティアさんに話をもう1度聞きにいこう」

私はそう独り言を言うと食堂に向かった。時間はもう夕方の午後5時になっていた
そろそろ夕食の時間だ。食堂で食べようと思い、私は自分の部屋を出ていった
その途中で何人かの高校生と見られる生徒とすれ違った。
その全員が私に視線を向けてきたがその一切を無視してきた。

「やっぱり珍しいのかな。私の髪は」

私の髪は銀髪だ。そして赤い目。誰からみてもアルビノは珍しいのだろう
だからこそ私に視線を向けてくるのだろう。そんなことを思いながら食堂に到着する。
そしていつものカウンター席に座ると私用のメニューが出てきた

「今日は少し肉を多めにしておいたからな」

料理長の言葉に私はいつものようにありがとうございますといった
料理長である彼は私の食事体質を少しずつ改善していこうとしているのだ。
それはそれでうれしいことだ。だから決して嫌がることを見せる事はしない。

「いただきます」

そう言うと夕食をとり始めた。しばらくすると林間学校で来ている高校生たちが現れてきた。
私は彼らが来る前に食事を取り終えると、食器を料理長に返すと、早々に自分の部屋に戻っていった。
お風呂は自分の部屋にもあるので、そこで済ませることができる。私は今は1人になりたいと思っていた。
服を脱いでお風呂に入ると体を洗い、湯船に入ると1日の疲れが癒される感触を得た

「今日は気持ち良いわね。このお風呂も」

普段は大浴場のほうを使っているから余計にそう感じるのだろう
これからのことは決してわからない
未来の出来事など誰も想像する事はできないのだから
『神様』となった私ですら


人は欺瞞の中で生きている。私も同じだ。欺瞞の中で生きている。
でもその中で生きているからこそ、価値があるものも存在する
それが『未来』というものだ。


未来は相手から来る物ではない。自分で作り出す物だ
それを理解したとき、私は少し成長できたのかもしれないと感じた


人はいつかは生まれ変わる物なのかもしれない
それがいつになるかは本人達にもわからないが
きっといつか、理解しあえるときが来るのかもしれない
私と『本当の家族』との関係は出会う以前からこうなる運命だったのだろう
すれ違っていたわけでもない、分かり合えなかったわけでもない
私達は誰よりもお互いを理解し、相手のことだけを見つめていた