私はいつものようにお酒屋さんにやってきた
そこでいつも通り、おじさんにお酒の注文書を手渡すと
すぐにあとで届けるよと答えが返ってきた
私はその足で歩いてユウさんの自宅に向かおうとしたのだが砂浜に立っているのを見つけた
いつものように写真を撮っていたのだ。
何でもない、いつもの光景。最近になってようやく普通にも慣れてきた
1ヵ月前の大騒動。それを考えれば冷静に対応できる段階だ

「ユウさん、調子はどうですか?」

「カオリちゃん。元気そうだね。安心したよ」

「私は最近になってようやく慣れてきましたよ」

そんなことをしゃべりながら、私たちは海岸から見える昼間の熱い太陽を見ていた

「また何かお願い事かな?」

「いえ、今日はただの散歩です。それにユウさんとの旅行プランを練りたいと思っていましたから」

「それがあったね。少し待ってね。機材を片付けるから」

そういうとユウさんはいつものようにカメラなどの機材を片付け始めた
私も手伝う形で。あまり詳しいことは分からないけど。少しでも負担が減ればという考えでだった
出発しようとしたとき、砂浜のすぐそばにある道路からクラクションが聞こえてきた
そこにはルミナさんがいた。

「ルミナさん。お久しぶりです」

ここ1ヶ月ほどはこの町にはいなかった
その間はティアさんがいた。彼女は昨日のバスで帰っていった
第三新東京市に戻る前日は旅館のみんなとでちょっとしたパーティをした


「ルミナさん。戻ってきたんですか?」

「ええ、向こうでの雑務も終わったしここでのバカンスを楽しみに来たのよ」

どこまで本気か冗談かはわからないがトラブルはなかったという事だ
それはそれで良いニュース。私はそんなことを考えながら機材を片づける
そしてユウさんのSUV車に乗り込むととりあえず彼の自宅に向かっていった
10分ほどで山中にあるログハウスであるユウさんの自宅についた
ここは周辺が森に囲まれていて動植物にも恵まれているところだ

「相変わらず綺麗なところね」

ティアさんは到着早々そんなことを言った。
確かにここは動植物に恵まれていてきれいなところだった
そのため建物も自然と調和するようにログハウスにしたのだ
私はそう聞いている。確かに自然と調和していて、ここに立っていても違和感を
あまり感じることのない建物。

「失礼します」

私は玄関でそう言って室内に入った
室内はいつも同じように猟銃か飾られている
まるでインテリアのように。もちろん実弾が発砲できる銃である
飾っているのはわざとだと聞いたことがある
表に出している分だけ気づきにくいのだという事だ

「それじゃ、旅行プランを考えようか?」

「そうね」

ユウさんとルミナさん。そして私の3人で旅行プランを練ることになった
何でもないただの旅行プランだがその途中で第三新東京市を通過する必要がある
ネルフのお膝元を通るのだから事は慎重に運ばなければならなかった

「それじゃ、とりあえず旅行プランの基礎はこれくらいにして」

ルミナさんはそういうとコーヒーをもらえるかしらと言ってきた
ユウさんはすぐに用意をするよというとキッチンに向かった
用意をしている間に、ルミナさんは私かに語り掛けてきた

「本当に第三新東京市に行くつもりなの」

「正確は通過するだけですよ。もう過去は振り切りましたから」

ルミナさんはあの時のことを懸念している様子だった
しかし今の私にはそんな事はどうでも良い事だった
あの時の私はどうかしていたのだ。今ならば冷静に行動することができる

「ルミナさん、私はもう覚悟を決めましたから」

そういうとユウさんがコーヒーカップを2つもって現れた

「ブラックで良いのかな」

「ええ、残業続きだからブラックで構わないわよ」

そういうとルミナさんはコーヒーカップを受け取った
私もユウさんからコーヒーをもらうとそこにはすでにミルクが入っていた

「カオリちゃんはミルク少しで良かったね」

「はい」

私もカップを受け取ると少し熱いコーヒーを少し冷めるのを待つと飲み始めた

「ルミナさん、これは自分の私見だけどこれ以上第三新東京市とかかわるのはまずい」

できれば市内を迂回したコースを取りたいと言ってきた

「確かにリスクを減らせるけど、大きな迂回することになるわよ」

しかしユウさんはこう言った。リスクは極力避けたいと