第三新東京市 高等学校屋上

「レイ。一緒にやる気、ある?」

「アスカはどうなの?」

「私は彼女がシンジだと信じている。だから戻ってきてほしいの。そして本当の気持ちを伝えたいわ」

私はアスカとして、シンジにしてきた仕打ちをよくわかっている。だからあいつにちゃんと謝りたい
だからもう1度あの町に行きたいと思っている。でもネルフの力は借りる事はできない。
もし借りようとしたら絶対に止められる。それにカオルは信用できない。
あいつは必ず私達に対して妨害してくることは分かっている。
だから、私達だけで行動するしかない。

「私も。碇君にきちんとした気持ちを伝えたいの」

「レイ。彼女はシンジと直接呼ばれるのを嫌っている。だから。これからは彼女のことはカオリって呼びましょう」

私にもそれは分かっていた。彼女がもうシンジとして呼ばれることは嫌っている。だからもうそう呼ばない事を決めた
彼女の気持ちを最優先するべきだと判断したのだ。もうここまで来たら立ち止まるつもりはない
どんなに残酷な結果になっても、最悪な展開になっても良いから『真実』を知りたい
リスクはかなりある。だけどそれでもチャレンジするしかないのだ

「わかったわ。どうやってあの町まで行くの?」

「誰か協力者を作る必要があるわ。加持さんに頼みたいけど、頼んだらミサトに伝わるわ」

「そうね」

「なら、手段は1つ。自分の手でいくしかないわ。私はバイクを持っているから一緒に行きましょう」

私は高校生になってすぐにバイクの免許を取った。そして、隠れてバイクを購入して隠していた
ネルフにはばれていないと思っている。名義人は私でも誰でもない。そのバイクショップの店長の名義人にしている
もちろん金を握らせての判断だ。私達の関係者の名前にすれば発信機が付けられるからだ
だからあえて、そんなことをしたのだ

「いか、カオリさんが会ってくれると?」

「もう会ってもらうしかないわ。それともレイは諦められるの?」

私は無理だ。諦める事なんて。どこで間違えたのかわからないが私にはもう限界を迎えたのだ
我慢はもうできない。何としても真実を知りたい

「この件でネルフ関係者に一言でも漏れたら終わりよ。学校が終わったらすぐにバイク屋に行って携帯電話を捨てる」

「ええ、いいわ」

「なら、作戦決行ね」

私達は教室に戻るために会談に戻ろうとすると屋内に入るための階段スペースにカオルが待っていた

「やめておくことを進めるよ。そんなことをすれば自分たちの立場が悪くなるだけだよ」

「聞いていたの?あんた、最悪よ」

「僕はみんなのことを思っているんだよ。彼女のためにも会わない方が良い」

「悪いけど、あんたには言われたくないわ。私達よりも接触しているくせに」

私は本音をぶちまけた。カオルは私達よりも接触している。いえ、わたしだけ置いてけぼりにされている。
レイも1人であの町に行っている。私だけ単独行動をしていない。そして真実を自分の声で追及していない
だから私は行くことを決断したのだ。もうどんな結果になろうと逃げないと