アーレイバーク級駆逐艦ライチCIC

そこからは外部を映し出している監視カメラの映像がスクリーンに映し出されていた
無事に横須賀港に入港すると多くの人物がいた。
誰もが俺たちの艦隊に興味を示しているようだ
俺たち3隻の乗組員の精霊は全員拳銃を所持していた。
万が一に備えての対応だ。

「まもなく2番埠頭に接岸します」

「よろしい対空・対水上見張りを厳とせよ」

レーダーを監視している精霊からの報告に俺は冷静に対応した
これからは何が起きるかわからない。

「艦長、接岸完了です。横須賀女子海洋学校校長から無線通信です」

「回線をスピーカーに。こちらアーレイバーク級ライチ、何か問題かトラブルですか」

『艦内の見学をしたいのですが、問題はありますか?』

「機密にかかわる場所以外であれば問題ありません。いつお越しになりますか?」

『すでに2番埠頭にいますので、そちらが問題ないと判断したタイミングで構いません』

「わかりました。今から迎えのための乗組員を送ります」

そう伝えると、衛星回線などのデータを一時的に隠すようにCICの管制官に指示をした
精霊たちはすぐにデータを隠ぺいした。それを確認すると俺は副長の女性精霊と一緒にCICを出ていった

「よろしいのですか?艦内を見学させても」

「いつかはしないといけないことだ。それに状況が安定している間に処理しておきたい」

俺はさまざまなことを危惧していた。
この艦の機密事項は多すぎる。少しのほころびが大きな穴になり漏れ出す可能性がある
そのためにもできる限り情報開示には慎重にならざる得ない
艦内の通路を歩きながら頭を痛めていた。目の上のたんこぶが増える可能性は十分ある
俺と副長の精霊は艦の外に出ると埠頭に見学希望者が待っていて、艦を降りると彼らの前に立った
ちなみに艦の外部と内部の入り口付近は完全武装した精霊たちが待機していた
備えあれば患いなしと言うからだ

「こうして直接会うのは2回目ですね。横須賀女子海洋学校校長の宗谷真雪です」

「そうですね。この艦の艦長をしている自分以外は女性乗組員です。よろしくお願いします」

この世界では船の乗組員の多くは女性であることが多い
だからこそ事前に伝えておいた方が安全だと考えた
俺は彼女と握手をすると早速内部の見学会を始めた。
まずは艦橋などから始まりいろいろとみていった。
念のため写真撮影は遠慮してもらっている。機密が漏れてはならないからだ
その後も艦内を案内していくと最も見られたくないところに到着した

「ここが戦闘指揮センター、様々なミッションをする上で最も中枢な区画です」

セキュリティカードでロックを解除すると室内の見学に入った