「ここがこの艦のすべての中枢ですか?」

宗谷真雪校長の質問に俺はその通りですと答えた

「レーダーで最大500km先の対象物に対して攻撃することが可能です」

管制官をしている精霊たちはかなり張り詰めた空気を漂わせていた
ここは最も機密事項が高いのだから。どんな些細なミスも許されない

「兵器はどのようなものを搭載しているのですか?」

「対空ミサイル、対艦ミサイル、対潜ミサイルなど各種様々です。我が艦はあらゆる状況に対応可能です」

「その兵器についてスペック情報は開示できますか」

宗谷真雪校長はよほどこちらの戦力に興味を示していた。
確かにそうだろう。対艦ミサイルを使えばブルーマーメイドやホワイトドルフィンが運用する艦艇、
それらはほぼ確実に撃沈するだろう
そんな事態になることはこちらとしては望まないが過剰な戦力は時として狂気を引き起こさせる
どんな状況にでも対応できるようにするためにはスペック情報の開示にはさまざまな角度から一度検討が必要だった

「我々にとっては重大な機密が関わっていますので乗組員と相談してからでもいいでしょうか?」

宗谷真雪校長は急ぎませんので言った感じで答えた

「時間はありますので」

「感謝します。他に何か見たいものはありますか?」

「ヘリコプターというものを見せていただけますか」

やはり来たと俺は思った。初めて見る者には興味を引くのは当然のことだ
CICでの状況監視を副長に任せると俺は宗谷校長たちと共に後部甲板に向かった
艦内を歩いているとパトロールをしている精霊たちは警戒態勢を取っていた
誰もが緊張感のある空気を出していた
俺の案内で後部甲板のヘリ格納庫に案内した
そこにはSH‐60が2基待機していた

「これがヘリコプターですか」

「そうです。対艦、対潜、対空、対地などの様々軍事的オプションに行動が可能です」

ヘリコプターにもさまざまな種類のミサイルを搭載できる
俺はできうる限りの情報を公表した。
今は連係プレーを取っておくことで安全になると考えたからだ

「幅広い分野で活躍ができるということですか?」

「はい」

確かにその通りだ。このイージス艦はあらゆる任務に対応できる

「補給艦についても見学をしたいのですが」

「それについてもいろいろと調整がありますので、日を改めてということでいかがでしょうか」

俺としても補給艦に積み込まれている兵器を見られることはいろいろと懸念することが想像できる
それだけに今すぐにと言うのは少し難しかった
その後とりあえず艦内の案内を終えると宗谷校長は艦から降りていった
問題は山ほど発生することになってしまった
補給艦に積み込まれているミサイルなどの兵器には衛星誘導装置が組み込まれている
それについてどうやって説明するかだ