俺は警備室に戻るとセシリア・オルコットに危害を加えそうな人物を調べ始めた
問題が起きる前に摘発しなければならない。
だからこそ守るためにはあらゆる情報が必要になる
コネを利用して様々な政府機関に問い合わせて情報を集めた
IS学園に入学している生徒の中に危険思想を持っている人物がいるかどうか。
それを確認するためには必要なことである
フェンリル先生のコネがここで大きく役に立った
もちろん、俺も先生と一緒に仕事をしてきたこともあり多くの権力者とのつながりがある
特に各国の軍や警察組織にだ。こちらはいろいろと恩を売ってきた
利息付きで返済してもらう時が来たということだ
それに自国の有力選手を守るためなら多少の強引さは認めてくれる
多くの国々から情報提供を依頼するとすぐに動いてくれた
おかげでこちらは楽に今後の戦略を練ることができた
セシリア・オルコットを狙っているのは詳細な情報はまだ来ていないが、
ある国が絡んでいることがわかっている。正確にはアメリカだ
アメリカ軍統合参謀本部の友人の話によると内部抗争が起きている
イギリスにすべてを持っていかれるのはどこも面白くないのは当然である
少しでも開発を遅らせるために妨害工作に出てきたらしい
さらに問題なのはこの件にCIAが絡んでいるということだ
もしこのままの状況が進めばかなり危険なことになる
穏やかに解決したいところだが現実には不可能になってしまう
簪の護衛もどこまで持つか。連中はセシリアを殺すことも辞さないだろう
巻き沿いなど気にすることはない。

「かなり危険だな」

俺はこう考えたIS学園は特殊な環境だ。日本の法律が適用されることはない
つまり好き勝手に隠れてすることは不可能ではないということだ
CIAやアメリカ軍が何を仕掛けてくるかは想像したくない
圧力をかけてもらうにも、規模が大きすぎる

「少し嫌な状況になりつつありか」

ここは伝家の宝刀を使うことを検討し始めた
フェンリル先生に動いてもらうのも良いかもしれない
先生が本気を出せば不穏分子は殺されることは確実だ

「フェンリル先生に動いてもらうしかないか」

私が衛星電話ができる携帯情報端末を取り出すと連絡をしようとしたが、
警備室に楯無が入ってきた

「織斑一夏。あなたはどんな悪だくみをしているの?」

「簪には警護をしてもらっているだけだ。まだ血なまぐさい世界を見せるには少しは早すぎる」

それにお前とは今は一定の距離をとる方が良いからなと楯無に伝えた
今この女に動かれるといろいろと面倒である
これは俺の獲物だ。確実に仕留めなければならない