「束さんとの生活は苦労しただろ?」

俺は簪がかなり苦労したことを知っている
束さんは自分に興味があるかないかで死か区別することができない
だからこそ、簡単に引き受けてくれるはずがない。
そうなることはこちらが何とかプレゼント攻撃で引き受けてもらった
だけどきっとだが、束さんが簡単にいい顔をしたとは思えない。
簪に文句の1つでも言ってきたのかどうかと聞かれたのかと質問はするまでもない
かなり文句を言ったはずである
それでも協力してもらうしか俺たちが生き残るにはこれしか道がないのだ

「俺たちはこの道に入った時から決まっていることがある。感情など切り捨てろ」

「はい。両親には私のことはもう伝わっているようです。何回も電話がありました」

「どうせ、楯無が動いたんだろう。お前を取り戻すには親の権力をつかう」

だからといってもう引き返すことができないところまで進んでいる
簪はそのことをよく理解していた。彼女は私の道は私が切り開きますと断言した
正直なところ、成長したと感じてしまった。
戦うことを恐れていたと思われるのに覚悟ができたのかもしれない
戦いといっても傷がつくだけの怪我では済まない
最悪の場合は死がある極めて危険な道を歩んでいることに覚悟を決めていたのだろう

「これから先は甘い道はない。俺たちにあるのは生か死か。そのどちらだ」

中途半端な道を考えているなら大間違いだという
俺は簪を試しているのだ。簪にどの程度の覚悟があるか
必要なら親や兄弟も殺す道を歩むのがこの道なのだ

「私はもう織斑一夏さんと同じ道を行く覚悟はできています」

簪はわかっているようだ

「良いだろう。毎日のように銃の発砲練習と身体訓練を行う」

異論はないなと問うと簪はいつでもお願いしますと返答した
そして俺は先に銃器訓練室に行っていくように命令すると彼女は何かに気が付いたのか
少し違和感を感じるような表情を浮かべたが、俺は先に行って用意をしておけと伝えた
この少し先である人物が「噂話:を聞いていたからだ。
誰なのかは言わなくても察しがついていた。楯無である

「相変わらずの問題を起こしてくれるわね」

「そういうお前も暇人の人間だな。妹を大切にするために人生を終わりたいって感じだな」

「私の大切な妹をあなたは横取りしていったのよ。あとのことは私が好きにさせてもらう」

俺は楯無の言葉を聞いてますます嫌な展開になることを想定してしまった
妹を守りたいが、本人からは一線を張られて接触できない
その苛立ちという名の暴走気味の感情をぶつける相手にしたいと言ったところだろう