学園内を巡回中に偶然にも生徒会室の前を通った
室内を偶然にもみると楯無が眼鏡をかけた優等生と思われる人物に怒られていた

「面白いものだな。天下の生徒会長様が書類1枚もできないなんて」

俺はわざと少し大きめの声で言うと室内にも聞こえていたのだろう。
織斑一夏と大声で名前を呼ぶ楯無の姿があった
憂さ晴らしのつもりで俺はあいつをいじめてやろうと思った

「どういう意味よ!」

「学園最強を誇る生徒会長が書類1枚に怒られるなんて見せられないよな」

「嫌味かしら?!」

「ああ、まったくもってその通りだよ。偶然通ったら面白かったぜ」

すると楯無は怒り心頭と言った感じだ。その横では眼鏡をかけている優等生と思われる生徒が止めようとしていた

「一夏さん!あんまり生徒会長をいじめないでもらえますか?」

「あいつはいじめがいがあるんだ。それに引っかかるあいつにも問題があると思うがな」

「だめです!」

俺は楽しんでいた。この状況を。その時だった。何かの気配を察知して俺は2人を押し倒す形でかばった
するとちょうど立っていた位置の壁側に弾痕があった。それも大口径の銃弾だ
おそらくISを使っての

「こちら一夏。全警備官。コードレッド発令!緊急マニュアルで対応!すべての生徒に身を守る姿勢を取らせろ!」

無線で素早く一斉連絡すると、俺はホルスターから銃を抜いた。

「2人とも動くなよ!」

少し程度の実戦経験しかない者の行動は分かりにくい。逆にプロならお互いの戦法は読みやすい
軍人共はプログラムされているかのように、似たような手法を取る事が多い事をフェンリルから教わっていた
さらにポケットから狙撃用のスコープで確認する。これは束さんの特性でかなりの性能を誇っている。

「IS学園から北2km先にISを確認。至急教師の部隊に伝えろ」

仕掛けてきたのはおそらく連中だろう。不可侵協定なんていらないという事か
それとも自分たちはここまできわどい事をするという意思表示なのか
まったく困った連中だ

『一夏さん、今IS教師部隊が出動。生徒は全員壁に隠れさせた』

「この短時間で上出来だな。こちらは下手に手を出すな」

「一夏君!あなたならなんとかなるんじゃないの?」

「俺は最低限のことはした。あとは専門家に任せる。俺は人相手なら簡単だがIS相手は好きじゃないからな」

そうだ。ISでの戦闘はあまり慣れていない。もちろん束さんのところで特訓はしてきたが俺には銃の方が相性がいい

「それにしてもすごいですね。2kmも離れているのに気配を察知するなんて」

眼鏡をかけている優等生にそう言われたが。こっちは気配を察知しておかなければ殺されかねない立場なのだから
当然と言えば当然の行動なのだ

「問題なのはこれだけ接近されるまで気づかなかった方だ」

「私達も甘いわね」

楯無の言うとおりだ。甘い事は事実だ