その日の夕方、俺は会議室に呼び出された
理由は簡単だ。警備体制について生徒会側と打ち合わせをするためだが
本音を言えば俺はあいつとは関わりたくない。
だがこれも仕事だと思って割り切った

「自衛隊にはこちらで話を通しておきましたので」

「ずいぶんと根回しが早いわね。あなたがやったんじゃないの?」

「楯無、俺は篠ノ之箒を守る事が任務だ。学園を潰せとは聞いていない」

「一夏君、やはりここはIS学園に入学というのが」

「学園長。この際ですのではっきりさせておきますが契約で動いているだけです」

俺は学園でかごの鳥にするつもりなら出ていくまでだと言った
箒を守る方法は別にこの学園にいるだけの方法ではない
学園の外からでも見張る事はできる。この学園を守るのはあくまでもおまけのようなものだ

「わかりました。一夏君、引き続き警備スタッフとして業務を行ってください」

その言葉に楯無はなぜそんなことを認めるのですかと抗議の声を上げた
学園長は仕方がない事もあるのですと言って納得させた

「楯無、お前がどれほど抵抗しても無駄な事は多い。せいぜい頑張るんだな」

俺はそう言うと学園長室を出ていった
廊下を歩きながら俺はある人物に連絡をした

「亡国機業。お前達の差し金か?」

『あなたにケンカを売るほどバカじゃないわ。私達は無関係よ』

「そうか。なら良いんだが」

『もし私達だったどうするつもりだったのかしら?』

「その時は残念な結果になっただろう。言えるのはここまでだ」

俺はそう言うと通話を切った。残念な結果とは俺が亡国機業を潰しに入るという事だ
必要なら手段は選ばない。親兄弟、必要ならペットの飼い犬まで殺すという徹底的にやる
警備室に戻るとすでにほかの警備スタッフが集まっていた

「遅れて悪い。学園長に止められていたからな」

「上層部の意向は?」

「俺をIS学園にいれようとしている。言っておくが俺にはそんなつもりはないからな。そんなうわさ話を聞いても無視しろ」

そう言うとさっそく状況報告を求めた
軽傷者が何名か出たが。軽傷と言ってもシェルターに避難するときに転倒した等の軽傷だった
重傷者が出なければ問題ない。問題なのはどこの勢力なのかまだ分からないからだ。
防衛省を通じて当面の間はイージス艦を学園周囲に常時1隻を配置してもらう事にした

「まったく、どこの勢力かわからないと対応も難しいな。当面の間は警戒態勢を維持しながら交代で休みを。忙しいが交代で巡回」

俺は集まっている警備スタッフに伝えると警備に問題がある個所を見つけたらすぐに報告するように指示した